例年より早いスピードで、桜前線が進んでいるが、この季節になると、いろいろな情景が思い出される。 母が新学年を迎える私のために雑誌の型紙を手にミシンを踏む姿や、定年を迎えた国文学の先生が「久方の 光のどけき 春の日に しづこころなく 花の散るらむ」(古今和歌集、紀友則(きのとものり))の歌をあげ、「妻を亡くした今の自分に最も慰めとなる歌です」と語られて教壇を去られた姿などである。 すべてのことは留(とど)まることなく流れていく。出会いと別れは世の常であるが、しかし別れの中にこそ永遠の絆が結ばれる“不思議の力”があることを、日本人の多くは古今、桜を見ながら感じ入ってきた。 昭和27年にサンフランシスコ講和条約が発効され、日本が主権を回復した4月28日、このたび政府は主権回復記念の式典を行うことを閣議決定した。 昨年の主権回復60周年の自民党式典で、私は教育の分野で占領時代に何が行われたかを講演
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く