夏の高校野球で「ハンカチ王子」という言葉が生まれたが、あの青いハンカチがほのぼのとした思いをかもし出してくれたのは、母親の手づくりだったためだ。これがガールフレンドかなにかのプレゼントだったというのでは、あれほどの反響を呼んだだろうか。 教育再生のポイントがそこにのぞいている。「おとうさん、おかあさんを大切に」というしごく当たり前の徳育だ。家族の情愛、生命の尊さ、師(先生)への尊敬、善悪の区別、日常のあいさつといった基本から叩き直してほしい。これが「宗教的情操の涵養」ということだろう。特定宗教の押し付けではない。人間の生き方のイロハであって、法律以前の話だ。 国旗・国歌に敬意を払わなくてもいいという非常識きわまりない判決を出す地裁判事もいるのだから、道のりは険しいだろうが、いま教育再生に乗り出さなかったら、日本の将来はいよいよ暗澹たるものになる。 同時に、やはり欠かせないのは「読み、
=「教育の再生」なければ「国が滅びる」との危機感を持つべし= 国作りは人作りから始めなければならない。 かつて、校内暴力、麻薬、アルコールの乱用、フリーセックス、10代の妊娠を始め青少年犯罪の激増に悩んだアメリカでは、レーガン大統領が委嘱した「教育の卓越に関する国家委員会」の『危機に立つ国家』(1983)と題した報告書において「我々の国家は危機に瀕している」と書き出し、「古き良き学校」の再建を提案した。 また、同じく教育の荒廃に直面したイギリスでも、サッチャー首相が「教育の再生なくして国家の再生なし」とのスローガンの下に精神革命ともいうべき救国の改革をおこなった。 こうした「危機感」が国民の間に沸きおこらなければ教育の再生はできない。 わが国においても、指導者自らが、教育が現状のままであれば「わが国は遠からず滅びるであろう」との危機感を持つべきである。 =修身教科書の作成に取り掛
資源に恵まれない我が国が、これまで世界でも有数の豊かな国に繁栄できたのは、教育を通じて人材という資源を充実させてきたからです。とりわけ、義務教育は、次代を担う子供たちの人格形成にあたって、その果たすべき役割が極めて大きく、国民の幸福と我が国のいっそうの繁栄には、これまで以上に義務教育を充実させることが重要であると言えます。そのためには、学校教育、なかでも子供たちの人格形成に最も影響力の大きい教職員の質の向上が欠かせません。 ところが、現在、公務員の総人件費の削減が求められる中で、義務教育教職員の人材確保の観点から制定されたいわゆる人材確保法を廃止、もしくはそれに基づく優遇措置を縮減する方向で検討されています。人材立国日本を目指し、これからますます教育の重要性が叫ばれる中で、優秀な人材を育成するためには、教育界にこそ優秀な人材を確保することが必要不可欠なわけです。 そのためには、人材確保
私は欠点だらけの人間であると思っているせいか、人を教育する=しつけることがどうも苦手である。 一人息子が産まれたときも、「一体この子、うまく育てられるかしら」と不安になったものだった。 ラッキーなことに当時私たち夫婦は姑と同居していた。 つまり私には、お姑さんという教師がいて、子育ての方法を教わることができたのだ。 オムツの代え方も知らないで戸惑っている私に、姑は屋根裏から、自分の息子(つまり私の夫)が使っていたガーゼのオムツを取り出してきて教えてくれるなど、息子のゼロ歳から三歳までの子育ては、何から何まで姑に頼ってしまった。 これが結果的にはプラスになった。 なぜならこれこそ典型的ドイツ子育て=しつけ=教育というのを姑にたたきこまれたからだ。 姑の子育ては、「三つ子の魂百まで」のコトワザどおり三歳といわず五歳までに、 「人さまに迷惑を掛けてはいけない」 「弱きを助け、強
教科書に関する法規は多数かつ多岐に亘る。例えば、義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律、地方教育行政の組織及び運営に関する法律、学校教育法といった法律、ならびにこれらに随伴する各種の命令、規則等が関わってくる。教科用図書検定規則、教科用図書検定基準は、文部科学省が教科書検定結果を公表する際によく論及するので、教育に関心をもつ者にはお馴染みのものである。とにかく、こうした数多くの法規等によって我国の教科書行政は展開されている。そして是正すべき喫緊の要事も存在しているのである。 問題の第一は、命令、規則等が、教科書行政の総合的且つ正常な展開を直接の目的とはしない法律に従属する関係に置かれている、ということである。すなわち我国の教科書行政は、教科書に照準を合わせた体系的かつ整合的「法の構成」に裏付けられていないのである。市町村の小・中学校で使用される教科書の採択権限が市町村教育委員会
日本教育再生機構は10月22日、六本木ヒルズ・ハリウッドプラザ5階ホールにおいて「教育再生 民間タウンミーティング」を開催しました。全国から各界の有識者や教育関係者、保護者ら約700人が参加し、安倍政権の教育再生政策に期待する声や抜本的な教育改革を求める発言が相次ぐなど、会場は熱気に包まれました。 当日はテレビ・新聞などマスコミ関係者も数多く取材に訪れ、民間タウンミーティングへの関心の高さがうかがわれました(産経新聞10月23日付記事〈Web版はなし〉、産経新聞10月30日付記事、朝日新聞記事、共同通信配信記事、北海道新聞、日本教育新聞11月06日記事、教育新聞11月09日付記事、など)。 冒頭、日本教育再生機構の顧問に就任した屋山太郎氏が開会の挨拶を行い、八木秀次理事長から日本教育再生機構の正式発足の報告のあと、ジャーナリストの櫻井よしこ氏をはじめ各界の代表からの提言、一般公募で選ば
「どうして私は、両親や祖父母のように、強く生きられないのだろう」 自分自身に対して感じた、そんな不甲斐なさが私の教育への関心の発端です。 私は昭和40年生まれですが、私たちぐらいの世代から、保健室登校やひきこもり、といった現象が現れてきたように感じます。豊かな社会にありがちな病理といってしまえばそれまでなのでしょうが、そういった時代を象徴するように、私には「あたりまえの欲望を持つ」という能力が決定的に不足していました。 「もっといいものが食べたい」「世の中に貢献したい」「将来は家庭を持ちたい」。そんな欲を普通に持てたならばそれなりに楽だったのでしょうが、欲望を持つことにも一々理由付けが必要に思え、さんざん反問した揚げ句に、「人を押し退けてまでする必要はない」などと結論づけてしまうような子供だったのです。これは本人にはなかなか辛いものがありました。 なぜそんな思考態度になったのか。考
10月8日(水)、夕刻、「道徳教育をすすめる有識者の会」の発足記念行事、「子供たちに伝えよう、日本の道徳―『パイロット版 道徳教科書』の作成に向けて―」が東京・港区の虎ノ門パストラルホテルで開催され、約500人が参加されました。 基調提言を「道徳教育をすすめる有識者の会」代表世話人・上智大学名誉教授の渡部昇一氏が行い、日本バレーボール協会名誉会長の松平康隆氏、服飾評論家の市田ひろみ氏、参議院議員の義家弘介氏らが登壇しました。 冒頭、開会のあいさつに立った廣池幹堂・モラロジー研究所理事長は、「大人の責任として、子供たちに感動を与える道徳教科書づくりを国民運動として盛り上げていこうではありませんか」と訴えました。 基調提言に立った渡部昇一氏は、「子供は美しい話であれば感激し、目を輝かせて聞きます。子供の頃に受けた感激は、一生、いざというときに働きます。教育勅語の廃止は徳目の廃止を意味し、
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