血圧を下げる薬の「アルマール」と、血糖値を下げる薬の「アマリール」。作用は異なるが販売名が似ており、医師や薬剤師が薬を取り違える事故が続出したことを受け、大日本住友製薬は今夏、アルマールの販売名を「アロチノロール塩酸塩(DSP)」に変更した。ともに発売から10~30年のロングセラー商品だが、なぜ今年になってアルマールのみ販売名が変わったのか…。異なる薬を処方ミス 死亡のケースも 両医薬品は販売名が似ていることから、医師が処方する薬をコンピューターに入力する際に誤ったり、薬剤師が処方箋を読み違えたりして、患者に誤って処方されるケースが報告されるようになった。 大日本住友製薬によると、これまでに延べ15人分の処方ミスを確認し、うち5人に低血糖や意識障害などの健康被害が発生。平成12(2000)年に北海道の病院で起きた処方ミスは、腎不全の80代男性の死亡につながった。 「患者にとって、どうすれば