明日甲子園開幕だが、かつて1990年代に、高校野球における「野球留学」への批判が高まったことがある。例えば「青森県代表」にもかかわらず、選手全員の出身中学が「大阪」であることへの批判である。「地元代表」という甲子園の建前を裏切っているだけではなく、学校の宣伝になるからと、地元で甲子園で出場することが困難な生徒を集めて、レベルの低い県で甲子園出場を実現させるという、「大人の思惑」が透けて見えることも批判の的だった。 当時の自分は、そんなに悪いことだとは思わなかった。初戦で大敗する地元の高校が出場するよりはマシだと思っていたことと、雑誌などでヒール扱いになっていることへの同情票と、野球留学校が全国でも数えるほどだったことなどが理由である。よくある批判も「きれいごと」だと思っていた。 しかし今の自分は大人になったこともあり、野球留学校にかなり批判的な意見になった。批判的になった理由は主に以下の2