タグ

ブックマーク / geopoli.exblog.jp (19)

  • トルコのクーデターはなぜ失敗したのか | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部はどんよりとした曇り空です。まだ梅雨は明けないのでしょうか。 さて、今回のトルコでのクーデター未遂事件に関して、デビュー作で『クーデター入門』を書いているブログでも同じみのルトワックが、さっそくフォーリン・ポリシー誌に興味深い記事を掲載しておりましたので、その要訳を。 === トルコのクーデターはなぜ失敗したのか by エドワード・ルトワック 「軍事クーデター成功のためのルール」の第2条は、実行に参加しない機動部隊(これには当然だが戦闘機の飛行大隊なども含む)は、動員不可能の状態にしておくか、介入してくるには遠すぎる場所に置いておくべきである、というものだ(サウジアラビアの陸軍の部隊が首都から遥か離れた場所に配置されているのは、まさにそのような理由からだ)。 ところが今回のトルコのクーデター計画者たちは、実行に参加しない(戦車、ヘリ、そして戦闘機)部隊を活動不能にしておくこ

    トルコのクーデターはなぜ失敗したのか | 地政学を英国で学んだ
    kaionji
    kaionji 2016/07/18
  • 日韓合意について米専門家の見解 | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部は朝から快晴です。真冬にしてはそれほど寒くないと感じるのは私だけでしょうか? さて、昨年末の電撃的な日韓合意ですが、この問題について追いかけているアメリカの研究者の見解について探していたらFP誌のサイトにリンド教授の簡潔なインタビューがあるのを教えてもらいましたのでその要約を。 ======  日の巧妙な「自責の念」の知恵 ●第二次大戦中に日軍によって女性や少女が性奴隷を強制された、いわゆる「慰安婦」を巡る、長年にわたる外交面での停滞に終止符を打つために交わされた日韓国による今週の月曜日(12月28日)の合意は、ジョン・ケリー米国務長官を含む人々に、その直後から賞賛を受けている。 ●NYタイムス紙の社説では両政府がこの問題について「終わりを求めたことで賞賛されるべきである」と書いており、英ガーディアン紙もこの合意を「明らかな前進だ」と書いている。 ●ところが国際政治

    日韓合意について米専門家の見解 | 地政学を英国で学んだ
    kaionji
    kaionji 2016/01/04
  • ルトワックの「シリアの内戦を長引かせろ」論 | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部は快晴です。九月だというのに暑いですね。 さて、この間翻訳を出したばかりのルトワックが、予想通りというか、アメリカの対シリア政策について興味深い議論を展開しておりましたのでご紹介。 この記事は完全に見逃していたものですが、Twitterで教えてもらいました。ありがたいことです。 === どちらが勝ってもアメリカはシリアで敗北する byエドワード・ルトワック ●先週の水曜日のニュースでは、シリアの首都ダマスカスの郊外で化学兵器が使われたことが報じられた。人権活動家によれば、これによって数百人の民間人が殺害されたということであり、エジプトの危機のほうが悪化しているにもかかわらず、シリアの内戦がアメリカ政府の関心を引きはじめた。 ●しかしオバマ政権はシリアの内戦に介入してはならない。なぜならこの内戦では、そのどちらの側が勝ったとしてもアメリカにとっては望ましくない結果を引き起こすこ

    ルトワックの「シリアの内戦を長引かせろ」論 | 地政学を英国で学んだ
    kaionji
    kaionji 2015/11/04
  • 日本のネットユーザーたちはISISを打ち負かしている? | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部はよく晴れましたが、夕方から曇り始めました。寒さは少し柔いだような。 さて、遅ればせながら、いわゆる「ISISクソコラグランプリ」案件について、海外で最初にネット上で評価した英文記事を要約してみたいと思います。 掲載されているのはアメリカのマイナーなニュースサイトなのですが、日のネットユーザーたちの勇気ある行動(?)を絶賛しております。 すでにネット上ではこの記事の一部が訳されているようですが、ここではちょっと長めにご紹介します。 この記事については今夜の生放送(http://live.nicovideo.jp/gate/lv205843016)でも詳しく解説してみたいと思っております。 === ISISのプロパガンダにたいする日のくだらない反応は、アメリカ政府が達成できなかったことを達成してしまった。 by E.A. ウェイス ISISは日から人質解放の身代金として2

    日本のネットユーザーたちはISISを打ち負かしている? | 地政学を英国で学んだ
    kaionji
    kaionji 2015/01/27
    なぜクソコラが効果的なのか分かりやすい解説
  • ポーゼン:アメリカはイラクで何もするな1 | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部は朝から曇っておりまして、時折にわか雨が降ったりしております。 さて、メルマガのほうでも触れた、バリー・ポーゼンのイラクに関する意見記事を。 彼の新刊が出たちょうどいいタイミングで、イラクへの再介入問題が浮上してきました。 この新刊は注目です。 == 「イラクで何もするな」論 byバリー・ポーゼン ●「またか」である。世界のどこかで危機が起こると、アメリカの知識人たちは必ず政府に何らかの「行動」を促すものであり、それは大抵の場合が軍事的なものだ。そしてその声は「ただ黙って見ているだけじゃなくて何か爆撃しろ!」となる。 ●二〇年以上間続いたアメリカの圧倒的な覇権状態のおかげで、ワシントン中のパソコンのキーボードは、まるで「地球の裏側まで介入せよ」とプログラムされているように見える。 ●そして今回はイラクなのだが、ここの政府は、スンニが多数派を占める地域において実質的なコントロー

    ポーゼン:アメリカはイラクで何もするな1 | 地政学を英国で学んだ
    kaionji
    kaionji 2014/06/25
  • ルトワック自身の教えるわかりやすい「パラドックス」 | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部はやや雲が出ましたが、なんとか天気の崩れはありませんでした。 さて、またしても久々の更新ですが、今日はここ数日間に連続で話を聞いてきたエドワード・ルトワックの話を。 私が『自滅する中国』を監訳したことはすでにご存知の通りだと思いますが、彼の戦略書としては主著となる『エドワード・ルトワックの戦略論』というを出したことは、私が最近始めた動画生放送でもご紹介させていただきました。 ただしこのは、彼の文体の難しさもあって、非常にわかりづらいところがあり、彼の理論の核心となる戦略の「逆説的論理」(パラドキシカル・ロジック)というものが、正直なところうまく解説されているようには思えません。 ところが彼が口頭で説明すると、このパラドックスというものを実にわかりやすく説明してくれます。 今回の来日では事を囲みながら彼がこの戦略の「逆説的論理」を自身でうまく説明してくれたのでその要約を。

    ルトワック自身の教えるわかりやすい「パラドックス」 | 地政学を英国で学んだ
    kaionji
    kaionji 2014/05/24
  • 「プロパガンダ戦争」に負けはじめたイスラエル | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部は昼からやけに暖かくなりまして、すでに春が訪れたような陽気に。ただし今夜からまた寒くなるらしいですが。 さて、最近の私の関心の一つである「プロパガンダ」に関して、ひとつ興味深い議論がありましたのでこれを要約します。 著者は若いころは南アフリカから移住してきたユダヤ人なんですが、エルサレム・レポート誌の編集者を長年つとめた人物です。 === プロパガンダ戦争での敗北 By ハーシュ・グッドマン ●1965年の2月4日、当時まだ十代だった私は、生まれ育った南アフリカを離れ、まだ見たこともない新しい母国へと旅だった。その母国とは、イスラエルである。 ●私は南アフリカのことを好きだったが、アパルトヘイト体制を毛嫌いしていた。それに対してイスラエルという正義と光に満ち溢れた新しい国では、人々はホロコーストの灰の中から新たな生活をはじめていた。これはアパルトヘイトの暗さと抑圧とは正反対で

    「プロパガンダ戦争」に負けはじめたイスラエル | 地政学を英国で学んだ
    kaionji
    kaionji 2014/02/03
    ラベルって書くとやっている以上のことを評価されてる感じだけど、抑圧してるのは事実なんだから正当に評価されてるだけかと
  • 中国の対日戦略:イアン・ブレマーの分析 | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部は朝から快晴です。気温もだいぶ春らしい感じですが、今夜はまた一気に冷え込むみたいですね。 さて、先日のダボス会議のエントリーの補足的な形ですが、ユーラシア・グループ代表のイアン・ブレマーが、ダボス会議のインタビューで中国の対日戦略を分析しておりましたので、その重要部分だけ抜き出して要約を。 === イアン・ブレマーによる日中関係の説明 by ジョー・ウェイゼンタール Q 中国と日の緊張はどれくらい深刻なものなんですか? (ブレマー):いや、実際かなり深刻です。日政府がもちろん経済面を重視しているのは明らかです。安倍首相が(ダボス会議)に来ましたが、彼は素晴らしいスピーチをしましたよね。参加者も日経済に関しては楽観的でした。 ただし参加者たちがスピーチの中でかなり気にしていたのは、日中関係の部分でした。これはまあわかりますよね。彼は中国のことを侵略的で軍国主義的だと批判し

    中国の対日戦略:イアン・ブレマーの分析 | 地政学を英国で学んだ
    kaionji
    kaionji 2014/01/31
  • 中国政府高官がダボス会議で問題発言 | 地政学を英国で学んだ

    今日の肥前は午前中晴れたのですが、昼すぎから小雨が降りました。気温はけっこう暖かかったような。 講演で九州まで来ているのですが、運良く名護屋城址を見学することができました。秀吉が朝鮮出兵した時の城跡なんですが、ここに陣取っていた武将たちがオールスターキャストでした。 さて、ダボス会議での安倍首相の「1914年前発言」が物議を醸しだしてから数日たったわけですが、色々とこの会議で面白い発言をしている中国政府の高官らしき人の内容が出てきましたので、その紹介を。 この記事の中でダボス会議に参加したブロジット記者は、あるクローズドのディナーの席で興味深い光景を目にしたと言っております。 もちろん会議は「チャタムハウス・ルール」が適用されておりますので、その発言者は誰なのかは書けないということですが、その発言内容は書けるということなのでそれを書く、とのことです。 そのディナーの席にゲストとして呼ばれて

    中国政府高官がダボス会議で問題発言 | 地政学を英国で学んだ
    kaionji
    kaionji 2014/01/29
    中国人はとにかく面子が大事ってのは本当だな
  • エネルギー関係者の勉強会で聞いた話 | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部はまたしてもよく晴れましたが、風が冷たく、しかも強かったですね。 さて、ようやく体調も回復してきた昨日のことですが、あるエネルギー関係者の集う勉強会で講演してきたのですが、その後の懇親会の時に聞いた話が面白かったので少し。 この勉強会は地方のあるエネルギー関連会社の社長さんが行っているものなのですが、そこでこの社長さんが私に教えてくれた話の中に、以下のようなものがありました。 === ●現在欧州で実用化している海底パイプライン、技術的には2000メートルの海底まで敷くことも可能。 ●ところが日には3500メートルの海底にもパイプラインを施設できる船がまもなく進水する。これは日海海底にも敷けるという意味になる。 ●そうなると、たとえばサハリン2で産出しているガスのパイプラインを樺太の南端までつなげ、それを北海道まで直接海底でつなげて持ってくることも可能になる。 ●ただし日

    エネルギー関係者の勉強会で聞いた話 | 地政学を英国で学んだ
    kaionji
    kaionji 2014/01/20
  • 韓国トップたちの怪しい「世界観」 | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部は台風のせいで雨です。 さて、今回は最近色々と話題の韓国について少し。 その前にまず最初にお断りしておきたいのですが、私はいわゆる「嫌韓派」でもなければ「親韓派」でもありません。 すでにご存知の方もいらっしゃると思いますが、私は国際関係論でいうところの「リアリズム」という立場、つまり、「すべての国家は利己的である」という前提からものごとを分析するような教育を受けてきた人間であります。 そういうことなので、どうも日以外の他国のことを「好き/嫌い」、もしくは「善悪」という立場で判断することにはあまり慣れていないんですが、これを前提として議論を進めていきたいと思います。 くどいようですが、私が専門で勉強してきた(古典)地政学では、国家の「世界観」、もしくは「地理観」というものが、国際関係の動きを現実的に見る時に非常に重要であるとされております。 最近つとに反日姿勢を強めている韓国

    韓国トップたちの怪しい「世界観」 | 地政学を英国で学んだ
    kaionji
    kaionji 2013/10/26
  • 傭兵の倫理問題 | 地政学を英国で学んだ

    今日のイギリス南部は、昼までは晴れていたのですが、午後から段々と天候が悪くなってきて、夜になって雨でした。しかも風があって凍えるほど寒い。 さて、同じコースの後輩に今日聞いた話をひとつ。 この後輩は若いドイツ人で、彼の専門は「傭兵の倫理」という渋いもの。 彼は私がコースを修了する半年くらいから始めて、今年の九月に論文を提出するとのこと。その内容を学校の中にあるパブでラガー(フォスターズ)を飲みながら披露してくれました。 時間がないので、例のごとく箇条書きで。 ●「傭兵」(マーセナリーズ) は、一般的には古代からあると言われているが、実は現代の民間軍事会社(PMC)と昔のそれは全然違う。 ●昔は、現在のような「傭兵」という概念はなかった。 ●「傭兵」の歴史に関する現在の学術界の研究は、しっかとした歴史研究をしていない。とくに中世のラテン語の文献まで調べて書いているものは皆無。 ●現代の「傭兵

    傭兵の倫理問題 | 地政学を英国で学んだ
    kaionji
    kaionji 2013/03/23
    傭兵の概念って最近できたのか
  • 「行列で待つこと」についての心理学 | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部は相変わらず昼間が真夏日です。洗濯物には最高かと。 さて、久しぶりに記事の要約です。今回は心理学に関するものですが、これはビジネスなどにかなり応用が効くものかと。 たとえば以下に出てくる鏡の例などは、ビジネスマンや経営者向けのセミナーなどではよく使われる例ですね。私も自分の新刊に似たような例を書きました。 これも「手先」や「技術」による絶対的な数値の改善ではなく、あくまでも人間の心理をうまく使ったシステム的な「抽象度の高い解決法」ということでヒントになるものです。 === なぜ「行列で待つ」のは拷問なのか by アレックス・ストーン ●数年前のことだが、ヒューストン空港の幹部が、利用者からの多くのクレームに直面して困ったことがある。 ●それは、「飛行機からの荷物を受け取るテーブルのところでやたらと待たされる」という利用客からの不満だった。 ●これに対応するために、この幹部たち

    「行列で待つこと」についての心理学 | 地政学を英国で学んだ
    kaionji
    kaionji 2012/09/11
  • 「違和感がある」はマズい | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部は朝から晴れております。朝晩は過ごしやすくなってきましたが、今日は暑くなるとか。 さて、久々に私のコメント的なことを書きます。 昨夜もTwitterのほうで書いたのですが、最近「違和感がある」というコメントが気になってしかたがない。 この言葉はもちろん以前からよく使われていたのですが、とくにネット上では去年の原発事故あたりを境にして「誰々さんのコメントに違和感がある」という形でよく使われております。 しかも日では立派な新聞やテレビに出ているコメンテーターまでがこのような「違和感がある」とコメントしていて、私もそれについて「違和感」なくスルーしておりました。 ところが最近になって、このコメントが非常にマズいものであることに気づいたのです。 ご存知のように、私は去年までイギリスに留学していたわけですが、それまでは向こうの人間と議論などをする時は、「違和感がある」という言葉など使

    「違和感がある」はマズい | 地政学を英国で学んだ
    kaionji
    kaionji 2012/09/07
  • ベンチャー企業の地政学 | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部はよく晴れました。土曜日でこれだけよく晴れたのは久しぶりじゃないですか? さて、IT系企業の立ち上げに必要なベンチャーキャピタルについての興味深い記事がありましたのでその要約を。 内容はヨーロッパではなぜフェイスブックのような企業が育たないのか、その考察です。けっこう「地政学的」な話だったのでビックリ。 === ヨーロッパのテクノロジー会社の立ち上げの苦労 ●パリ郊外のヌイイ=シュル=セーヌのオフィスビルの上階には、ネットビジネスで一旗揚げようとする若者が集まっている。 ●彼らは次のグーグルやフェイスブック、それにジンガなどを狙っているのだが、シリコンバレーと違って、何かが足りない。 ●それは、マネーである。 ●アメリカのシリコンバレーでは、ネットビジネスを開始しようとすると、ベンチャーキャピタリストたちがかなり初期の段階から資金を用意してくれることが多い。 ●ところがヨーロ

    ベンチャー企業の地政学 | 地政学を英国で学んだ
    kaionji
    kaionji 2012/05/20
  • 地政学を英国で学んだ : 多文化主義はどのように失敗したのか

    ↑新刊:胎動する地政学↑ イギリスでの留学生活を実況生中継。久しぶりに意見記事の要約です。 ==== 多文化主義はどのように失敗したのか by ケナン・マリク ●今年の7月7日でロンドンでの52人が死んだ連続テロ事件から六年がすぎた。 ●アメリカの9・11事件とロンドンでの7・7事件は基的に同じインパクトを両国の国民に与えたが、ひとつだけ違うのは、7・7事件のほうがイギリスの市民権を持つ人間たちによる犯行だったということだ。 ●イギリス当局側は、この「自国民の犯行」に頭を悩ませており、以前は過激なイスラム僧侶やモスクの影響を指摘していたが、最近は政府の多文化主義政策の失敗を指摘する分析が多くなっている。 ●ヨーロッパでは多文化主義の問題に関して政府要人からも批判的な声が上がり始めており、スウェーデンやオランダでも反移民政策を訴える政党が議席を伸ばしている。 ●英首相のキャ

    kaionji
    kaionji 2011/07/15
  • アメリカのシーパワーの「臨界点」 | 地政学を英国で学んだ

    今日の甲州はよく晴れておりまして、気温もかなり上昇。都内より暑い感じが。 さて、過去二回の地政学ネタに引き続き、GW終盤の今日もシーパワー関連のネタを。 いつものようにポイントフォームで行きます。 ====== The Tipping Point April 30, 2010 
by Seth Cropsey (ハドソン研究所上級研究員) ●今年の三月に国営の「海軍分析研究所」( the Center for Naval Analysis)が発表した報告書に「ティッピング・ポイントの海軍:岐路に立つ海洋支配」(衝撃的な告発をすると、私はこのシンクタンクにパートタイムで参加している)というものがあったが、これはこのタイトルがすべてを物語っている。 ●この海軍のシンクタンクでは、「どの時点でアメリカ海軍のグローバルな支配状態が消滅するのか」という問題が問われていた。 ●米海軍への要求は過去十年

    アメリカのシーパワーの「臨界点」 | 地政学を英国で学んだ
  • 中国の新しい戦略 | 地政学を英国で学んだ

    今日の甲州は午前中は激しい雨が降りながら、午後はすっかり晴れて快晴に。 さて、先日のことですが、ウォルトが参考になるブログのエントリーを書いておりましたのでこの要約を。 ========= China's new strategy Posted By Stephen M. Walt Monday, April 26, 2010 - 9:27 AM ●過去15年くらい常に話題になっているのは、米中が衝突するかどうか、ということだ。 ●たとえばリアリストたちは中国が経済的に力をつけてくれば、米中が安全保障をめぐる争いに出ることが確実であると論じている。 ●そしてもう一方の人々(ほぼリベラルたち)は、経済の相互依存状態の実現や、中国がいくつもの国際制度に参加して「社会化」することによってトラブルは避けられるようになると考えている(ビル・クリントンが中国をWTOに参加させた論理はこれだった)。 ●

    中国の新しい戦略 | 地政学を英国で学んだ
  • ブキャナンの「民主制度拡大反対論」 | 地政学を英国で学んだ

    今日の甲州はよく晴れまして、気温もぐんぐん上昇しました。完全に春を通り越して、午後にはまるで初夏のような雰囲気に。明日で「春分」ですから、時の流れるのは当に速い。 さて、久々にアメリカの言論人の意見を。 パット・ブキャナンといえば、知る人ぞ知るアメリカの保守派の言論人ですが、この人がアメリカの「民主制度を世界に拡大する」という政策の矛盾をついた興味深いコラムを書いております。これって、ネオコンに対する強烈な当てつけともいえますな(笑) 彼の論点は、あくまでも「国益を守ること」にあることを念頭に置きながら読むと、色々な気づきがあります。 ======== The God That's Falling by Pat Buchanan ●先日のことだが、FT紙のコラムニストであるギデオン・ラックマンが「アメリカは自由世界を失いつつある」というショッキングなタイトルのコラムを書いていた。 ●その

    ブキャナンの「民主制度拡大反対論」 | 地政学を英国で学んだ
  • 1