ベース・オブ・ピラミッド( Base of pyramid )という言葉をご存じですか? 所得ピラミッドの底部を構成する、低所得層を指す言葉です。世界の人口のうち、「先進国」と呼ばれている国々に住むのは約1割。残りの9割は、これから発展しようとする「新興国」です。しかしこれからの50年、このボトムと呼ばれている層が発展して、世界全体の経済が底上げされていくと予想されています。 新興国マーケット 経済発展を成し遂げた1割の先進諸国は、自国の経済が成長の限界を迎え縮退へ向かう中、この9割の人々をマーケットとしてとらえ、新興国への参入を考えています。こうした背景の中で、多くの企業が現地に入って抱える課題は、経済格差をどう埋めていくか、プロダクトの価格をどう下げていけるのかということ。自国で生産したプロダクトを輸出するコスト、物価の差、いくら需要があっても現地の人には買えない、といった課題に直面す