今週のコラムニスト:コン・ヨンソク 東京に住んでいて、久しぶりに大いにムカついたことがあった。ジムで気持ちよく汗を流した後、車を運転して帰路についていたときのことだ。コラムのアイデアがおぼろげに浮かんだ僕は、近くの大きな公園沿いに車を止めた。忘れないうちにアイデアの糸口をつかみ、具体的な形にしておくためだ。 だが、ほんの1~2分が経ったころだろうか。若い2人組の警官が、窓越しに近づいてきた。僕は駐車違反を取締まっているのかと思い、「わかりました」と合図して、すぐに車を出そうとした。 だがそうではなかった。彼らは車の中を見せてほしいというのだ。その時僕が乗っていた車はディーラーから借りていた代車で、荷物は汗だらけの服が入った小さなナップザックだけだった。 僕は「どうぞ見てください」と親切に答えたが、わざわざ車を降りて確認をしてほしいという。面倒くさいと思ったが、この国に住む多くの人のように従