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ブックマーク / www.ringolab.com (7)

  • 限界集落の真実: 過疎の村は消えるか? - 情報考学 Passion For The Future

    ・限界集落の真実: 過疎の村は消えるか? 「限界集落」とは65歳以上の高齢者が人口の半数を超え、独居老人世帯が増加し、社会的共同生活が困難な集落を指す。限界を超えると人口、戸数がゼロになり「消滅集落」となる。過疎化現象の末路として80年代に問題提起され、その後2007年の参議院選挙で地域間格差の問題に絡んで再びクローズアップされた。そして国は過去7年間で191の集落が消えたと発表した。 高齢化→集落の限界→消滅。遂に過疎化も行きつくところまでいったかと、私もそう受け止めていた。ところが地域社会学者の著者は「消滅しそうな集落など、いったいどこにあるのか?」と意外な問題提起をしている。 著者は長い間常識ととらえられてきた「限界集落」というモデル自体に疑問を呈する。そして自らフィールド調査を行って、高齢化で共同生活に支障をきたして消滅に至った集落は実際には1件もないという調査結果を発表する。確か

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    kamayan 2012/03/06
  • 幸せな小国オランダの智慧 - 情報考学 Passion For The Future

    ・幸せな小国オランダの智慧 小国だが知恵のある国として改めてオランダに学ぶ。現代の蘭学書。 国土の半分以上が水没の可能性のある低い土地(ネーデルラント)であるオランダは、過去千年間、洪水と戦ってきた。多数のダムや堤防を作り、治水事業を推進し、「一万年に一度」の確率の洪水にも備えている。不確実性に備える一方で、経済や社会の成熟も追求する。オランダは近年、世界最高の一時間当たりのGDP、欧州屈指の失業率の低さ、子供の幸福度第一位、世界最大の農業ビジネス国、を実現している。 「オランダは、つねに災害や危機に対する能力を培ってきた。それはたんに防衛的な面だけではなく、イノベーションや持続的な経済運営にもかかわるものになってきた。その「能力」とはどのようなものであろうか。 それは人々の中にある社会的な関係性の豊かさ、ソーシャルキャピタル(social capital=社会関係的知的資)である。技術

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    kamayan 2012/02/08
  • 古代中国の虚像と実像 - 情報考学 Passion For The Future

    ・古代中国の虚像と実像 「二千年以上も昔の話であるから、こうした誤解は放っておいてもたいした害はないのだろうが、私は非科学的なものが嫌いなので、あえて虚像を指摘し、それを正す文章を書くことにした。 夢のない話を延々とするので、「現実的な話は聞きたくない」という人は、書を読まないことをお薦めしたい。」 実にむかつくである。 ちょっと著者を張り倒したくなる。 だが、古代中国好きには面白いことが書いてあるため、読み進めないわけにもいかない。 夏王朝はなかった。 紂王は酒池肉林をしなかった。 『孫子』は孫子がつくっていない。 焚書はあったが坑儒はなかった。 徐福は日に来なかった。 四面楚歌も虞美人も作り話だ。 孔子の論語は当時から理想論だった 数々の物語を生み出した「古代のロマン」や、有難い「人生の指針」の根拠が、事実ではなくて後世の作り話やウソだったことが暴かれていく。 史料からの推定だけ

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    kamayan 2009/12/18
  • 人は原子、世界は物理法則で動く―社会物理学で読み解く人間行動 - 情報考学 Passion For The Future

    ・人は原子、世界は物理法則で動く―社会物理学で読み解く人間行動 『歴史の方程式』『複雑な世界、単純な法則』のマークブ・キャナンによる社会物理学論。冒頭で紹介される経済学トーマス・シェリングによる、二つの人種分離実験は印象的だ。 なぜ大都市では黒人スラム街や白人の高級住宅街のように、人種ごとに居住区が分離してしまうのか。シェリングは第一の実験で、黒人と白人が周囲に他の人種が一人でもいたら引っ越す、という人種差別のルールでシミュレーションを行った。結果は、当然のことながら白と黒のはっきりする分離状態が再現された。 第二の実験では、人々に人種差別意識などなく、異人種と軒を接することに満足する人々を想定した。ただし、自分の家が異人種の家に取り囲まれてしまうような、極端なマイノリティ状態になるときだけ転居するようにルールを設定した。これは人種差別の意識とはいえない、人間の自然な感情である。 ところ

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    kamayan 2009/11/14
  • 裸体とはじらいの文化史―文明化の過程の神話 - 情報考学 Passion For The Future

    ・裸体とはじらいの文化史―文明化の過程の神話 大変にユニークであり中身も濃く、面白い。5つ星の。 人類のはじらいの文化は、野蛮から文明化社会へ、不作法から洗練へ向かったという一般的な見方(ノルベルト・エリアスの文明論に代表される)を真っ向から否定する研究書。原始社会の人々は裸体や排泄する姿を人前に晒すことに恥を感じない野蛮な社会だったというのは根拠がないウソであるという。むしろ原始社会と言われる社会の方が恥の感性は発達しており、裸体の社会的管理も厳格だったりするのである。 全裸で暮らす≪未開の≫部族は、一見、裸に対して羞恥心を持たないかのように思えるが、実は彼らはお互いの裸体を見ないように暮らしているのだ。うっかり男性自身を硬直させないよう女性に近づかないように心掛ける。もし少女の陰部をみつめたりすればその親に報復されたり、村から追放される厳しいルールがある、などということが解説されてい

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    kamayan 2009/09/09
  • 悪の遺伝子―ヒトはいつ天使から悪魔に変わるのか - 情報考学 Passion For The Future

    ・悪の遺伝子―ヒトはいつ天使から悪魔に変わるのか 美しかったが性格異常の姉に苦しめられた女性科学者が、私怨をこめまくって書いた悪の遺伝子研究の。「邪悪な」姉の写真も使いまくりながら、他者を陥れる異常性格が形成される理由を暴こうとする。 「一見して、邪悪としか思えない人物がなぜ存在し、政治や宗教、学問の場、一般の職場やふつうの家庭まで、さまざまな社会構造の中で、いかに「役割」を果たしうるのか、あるいはトップにまで昇りつめることすらありうるのか?」 ヒトラー、ムッソリーニ、ポル・ポト、チャウシェスク、サダムフセインには不気味なほどの対人スキルの高さと感情の乏しさという共通点があった。脳を調べていくと、正常な人と反社会的な人では、「血・下水・地獄・レイプ」などのキーワードを聴いたときの脳の反応の仕方が大きく異なっていた。道徳心は実体のある神経学的プロセスである可能性があるという。 古典的な優生

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    kamayan 2009/06/21
  • オオカミ少女はいなかった 心理学の神話をめぐる冒険 - 情報考学 Passion For The Future

    ・オオカミ少女はいなかった 心理学の神話をめぐる冒険 学術的には否定されているのに既成事実として何度もよみがえる心理学の話や考え方を叩き割る。 第一章のオオカミに育てられた少女アマラとカマラの話は作り話だったという事実に驚かされた。この事件は幼児期の大切さを説く材料として日の小学校の道徳や高校の倫理の教科書にも使われてきた。私も学校で聞いた記憶がある。 アマラとカマラについては、発見者らによって詳細な観察日誌(和訳も出版されている)や写真が大量に残されている。二人の少女らしき人物がいたことは事実のようなのだが、オオカミに育てられた、だとか、保護された後の生育状況などは真っ赤な嘘らしい。著者は専門家ならばすぐに見破れる大きな矛盾を幾つも指摘している。ところが、当時、資料を真に受けた発達心理学者の大物がアメリカに紹介したために、マスメディアが大きく取り上げて、世界中が当の話だと信じ込んでし

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    kamayan 2008/11/12
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