砂浜に生える非海浜性のマツヨイグサ類の雑草=岩手県宮古市の宮古湾海岸で、金寿英撮影 岩手県沿岸の砂浜などで、東日本大震災前に生えていた海浜性植物の多くが消滅した一方、内陸で見かける非海浜性の雑草が増えていることが、国立環境研究所の早坂大亮・特別研究員(生態学)らの調査で分かった。非海浜性の方が根が浅いため、砂浜が削られ高波を受けやすくなるとされ、防災上の影響が懸念されている。 同県野田村の十府ケ浦海岸▽田野畑村の明戸海岸▽久慈市の夏井川河口▽青森県八戸市の大須賀海岸−−の4地点を昨年8〜9月に調べた。早坂研究員は同じ場所を03年にも調査しており、津波の前後を比較できるデータがあるのは、世界的にも珍しいという。 調査によると、03年にはあったハマニガナ、ハマニンニクなど海浜性植物が減った一方、震災後はヘラオオバコやオオマツヨイグサなど通常は内陸の湿った土で育つ植物が多く見つかった。これらの種