北海道大学(北大)、海洋研究開発機構(JAMSTEC)、東京大学、新江ノ島水族館の4者は8月8日、鉄の鱗を持つユニークな巻貝「スケーリーフット(和名:ウロコフネタマガイ)」の共生微生物の全ゲノム配列の解読に成功し、代謝経路を網羅的に同定すると共に、共生微生物の伝播様式を突き止め、さらにスケーリーフットが敏感に環境感知・応答することをとらえたと共同で発表した。 成果は、北大大学院 水産科学研究院の中川聡 准教授(JAMSTEC 深海・地殻内生物圏研究プログラムの招聘研究員兼任)らの研究チームによるもの。研究の詳細な内容は、日本時間8月8日付けで「The ISME Journal」に掲載された。 深海底熱水活動域は、暗黒・高圧、超高温の有毒熱水が噴き出す極限環境にありながら、特殊な微生物に支えられた極めて生産的な生態系を育んでいる。近年、これまでの未探査海域において深海探査が広く行われた結果、