気鋭のルポライターが恐竜ライターへの道を駆け上がっていく大人気連載「恐竜大陸をゆく」。「マメンチサウルス」「マンチュロサウルス」に続いて「ディロング」が登場します。 ……何のことかわからない? 大丈夫、今回は「呼び名」から解説しますので! 中国ライターの立場から、日本ではあまり知られていない中国の恐竜事情を伝えていく本連載。 今回紹介するのは、羽毛を持つティラノサウルスの仲間として近年の中国恐竜のなかでも有名どころになったディロングと、その呼び名についての考証だ。 ティラノとトリケラの仲間にはみな羽毛が! 白亜紀前期(約1億3000万年前)に生息していたディロング・パラドクサス(Dilong paradoxus:奇異帝龍)は、体長は1.6メートルほどの小さな獣脚類でありながら、近年の中国恐竜ではシノサウロプテリクス(Sinosauropteryx:中華龍鳥)と並ぶ「メジャー選手」になりつつ