ピンク色のバブルガムサンゴは、ワラエビの仲間(Gastroptychus)にとって理想のすみかだ。この2匹は縄張り争いをしているのだろうか。(PHOTOGRAPH BY LUIS LAMAR, NATIONAL GEOGRAPHIC) まるで月面着陸のようだったと、潜水艇に乗り込んだ研究者は語る。水深約1000メートルの深海は、完全な闇の世界だ。生きものが感知できるほど太陽の光が届く深さは、せいぜい200メートルぐらいまで。それより下は、いくら目を凝らしても漆黒の海を見通すことはできない。 米マサチューセッツ州の沖合200キロの海底に連なる渓谷や海山のなかのライドニアキャニオンを目指して、科学者のティム・シャンク氏と写真家のルイス・ラマー氏は、潜水艇に乗ってゆっくりと下降していった。1000メートルを下降するには長い時間がかかる。辺りは、次第に闇に包まれていった。 潜水艇のライトがついに点
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