「改善はするな、改革をしろ」。そう語るニトリ会長は、今日も商品開発に取り組み、アジアの工場を回る。夏に迫る東京五輪に浮かれる日本人を尻目に、日本一の千里眼はその先を見通していた──。発売中の『週刊現代』が特集する。 世界の景気は減速へ 「東京五輪は景気の山の頂上になるかもしれません。これを越えれば、景気が後退へと転ずることになると思います」 ニトリホールディングス・似鳥昭雄会長(75歳)は、これまで為替や株価の動向を毎年のように的中させてきた。恒例となった本誌独占の新春インタビューで、今年も似鳥会長の2020年の経済予測をお届けしよう。 ニトリ東京本部で取材に応じた似鳥会長は、この取材のため、工場のあるタイから帰国したばかり。疲れた様子を微塵も見せずに、立て板に水のごとく語り始めた。 「2020年の日経平均株価は、2万2000円を中心に2万1000円~2万3000円の水準に留まるだろうと考