京都精華大学の学長(ということは私のボス)であるウスビ・サコ先生の『サコ学長、日本を語る』という本が朝日新聞出版から出た。頼まれて解説を書いた。以下に採録する。 サコ先生のことを思いつくままに書いていたら、依頼された字数の二倍以上になってしまいました。だから、「なれそめ」とかその他のエピソードは全部省略。日本ではじめてアフリカ人・ムスリムの学長が誕生したことの教育史的意義についても、他の方がどこかできちんと書いてくれると思うので、それも割愛。「サコ先生はどうして日本で大学の先生になる気になったのか?」という問いだけに絞って書きます。 僕はこれまで日本で暮らす外国人とたくさん会ってきましたけれど、サコ先生ほどナチュラルに日本語を話す人には会ったことがありません。大学教員の欧米人の中にはときどきば「意地でも日本語を話さない」という人がいますから、ほんとうに例外的です。どうしてなんでしょう? も