この2010年度には黒字化を維持。さらなる成長戦略として、2011年度には年間1000万台の出荷を目指す計画を掲げていった。 だが、タイの洪水影響や円高などの影響を受けて、この年の出荷は年間840万台に留まった。ここでソニーのPC事業はひとつの転機をむかえることになった。いや、このあたりから、ソニーのPC事業に異変が見られ始めたといっていい。 台数を追う戦略へとシフトすることで、PC事業の成長戦略を打ち出し、成長市場である新興国へとフォーカスした事業展開を加速したものの、新興国市場の伸びが予想以上に減速。その一方で、普及価格帯の製品が需要の中心となったことで、平均単価が下落し、価格競争のなかに巻き込まれ、収益性にも影響を及ぼすという悪循環に陥った。 低価格モデルが中心の戦略で収益性が悪化。そこに、出荷台数が目標未達が影響し、大幅な減収減益に見舞われることになったのだ。 「PC事業は、ボリュ
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