「実録・連合赤軍 あさま山荘への道程」(若松孝二監督)を観た。 この作品は実は、でかい鉄球が山荘にバンバン当たるあの「あさま山荘」事件より、そこに至るまでのリンチ事件に重きを置かれている。 警察に追われていた連合赤軍のメンバーは、群馬県に山岳ベースを構え、潜伏。その集団生活のなかでリーダーが「総括」という自己批判をメンバーに求め始める。革命戦士になるために思想や生活態度をチェックする、という目的なのだろうが、次第に些細なことでもツッコミが入る。 「なぜ山へ来るのに水筒を忘れたのか」。「総括を求める」。 「(革命のために山に来ているのに)なぜ化粧をしているのか」。「総括を求める」。 街へ買出しに行ってきたメンバー2人を見てリーダーに寄り添う女(永田洋子)が叫ぶ。 「あなたたち銭湯へ入ったでしょう」 「総括を求める」(リーダー)。 思わず私は笑ってしまったのだが、これは笑いごとではない。 なぜ