大津波に襲われた東北の沿岸部ではいま、防潮堤の建設、かさ上げ、高台移転へ向けた土木工事が至る所で行われ、似たような復興公営住宅が続々建設されている。建築家の伊東豊雄さん(74)は、ため息混じりに言う。「その土地の特性を生かした復興があるはずなのに。均質化への懸念が、現実になりつつありますね…」 被災した人々が集い、復興について考える拠点「みんなの家」を各地でつくり続けてきた。建築家有志ととともに、多くの支援や協力を得てこれまで完成させたのは14件。さらに岩手県釜石市の再生に復興ディレクターとして関わった。 東日本大震災から5年。「頑張って新しいまちをつくるぞという被災地の人々の当初の意気込みが、ちょっとずつ、しぼんできた印象を受けます」 × × × ちょうど3年前、伊東さんはこんな憂慮を口にしていた。〈このままでは典型的な郊外の風景-大型店舗があって均質な集合住宅や建売住宅が並ぶ、歴史や文
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