聞いてください。 先日、わたしは生まれて初めて、「ブランド財布」を買ったんです。ルイ・ヴィトンです。ちなみに、わたしは27歳の今の今まで、ハイブランドの財布を持ったことがありませんでした。ここでやたらと「ブランド」という言葉を使用するのは、決してマウンティングなどではなくて、わたしが「ブランド」に対して、10年以上ネガティブな感情を抱いていたことに起因します。わたしがルイ・ヴィトンの財布を買ったということは、「ブランド」、ひいてはそれに結び付けられている記憶に対して抱くコンプレックスからの解放を意味します。そんな、ウン10万もする買い物ではありません。けれど、人生27年目の大事件だったというわけです。 これから書くのは、その事件簿です。 因縁 ルイ・ヴィトンが苦手でした。 というか、ルイ・ヴィトンとかグッチとかプラダとか、絶対に手にしないであろう田舎の女子高生(わたしだ)でも耳にしたことが