米南部ルイジアナ州で19日、公立学校の教室に旧約聖書の「モーセの十戒」を掲示するよう義務づける州法が成立した。米国でこうした内容の州法が成立したのは初めて。旧約聖書はキリスト教やユダヤ教などの聖典で、宗教保守派が州法制定を後押ししていた。一方、特定の宗教の戒律を公教育の場で掲示することは「信教の自由」に反する可能性があり、リベラル派は州法の違憲性を訴えて提訴する構えだ。 「モーセの十戒」は、唯一神への信仰や父母を敬うこと、殺人や窃盗の禁止などを含む10の戒律だ。米メディアによると、州法は公立の小、中、高校で、来年1月1日までに「モーセの十戒」を記したポスターや額入りの文書を全教室に掲示するよう求めている。サイズも「幅11インチ(約28センチ)、長さ14インチ(約35・5センチ)以上」と定められている。