路線バスを降りた乗客が、バスの後ろを回り込むように道路を渡り、対向車などにひかれる事故が起きている。昨年8月、横浜市内では小学5年生の女児が亡くなった。交差点に死角を作る危険なバス停はなくしてほしい。そんな思いから、女児を失った家族が取材に応じた。(読売新聞社会部「#危険なバス停」取材班) 「一番悪いのは対向車の加害者でしょう。でも、バス停が横断歩道のそばにあったことも事故の一因だと思う」。小学5年生だった渡辺ゆり愛(あ)さん(当時10歳)の一周忌を前に、母は語った。 ゆり愛さんは昨年8月30日午後4時20分頃、横浜市西区の道路を渡っていて左から来たワゴン車にはねられた。公園で友達と遊び、家の近所までバスで帰って降りた直後だった。 事故が起きたのは、信号機のない市道だった。バス停に止まった市営バスの後部は横断歩道を塞ぎ、車体の陰から出てくる形になったゆり愛さんに、時速30キロ程度でバスとす