韓国政府が慰安婦問題に関する一昨年の日韓合意の検証を始めた。 文在寅(ムンジェイン)大統領は選挙中に「再交渉」を公約にしていた。就任後は口にしなくなったが、合意に対する態度はあいまいだ。 そうした中での検証には否定的な印象がつきまとう。 合意のどこを検証の対象とし、誰から話を聞くのか。韓国政府は詳細を明らかにしていないが、方向性としては二つ考えられるだろう。 一つは、合意をまとめた朴槿恵(パククネ)前政権による国民への説明不足を補足しようとするものだ。それなりに適切な合意だったという結論ならば、日韓関係への影響はそれほど大きくない。 もう一つは、合意に至るプロセスを蒸し返し、あら探しをしようとすることだ。そんなことをすれば、合意の信頼性を傷つけてしまう。 一昨年の合意は両国が歩み寄って結ばれた。一人でも多くの元慰安婦が存命のうちに心の傷を癒やすことが目的だった。その精神は尊重されねばならな
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