愛媛大は12日、指導する男子学生にアカデミックハラスメント行為を繰り返したとして、大学院医学系研究科の40代の男性准教授を出勤停止14日の懲戒処分にしたと発表した。同大では昨年12月に別の男性准教授をセクハラ行為で停職10カ月の懲戒処分にしており、大学側は「処分内容は総合的に判断して決めた。今後もハラスメント行為防止に取り組む」と説明した。 同大によると、准教授は09年6、7月、男子学生の実験失敗で無駄になった器材や試薬代25万円を自己負担させたり、男子学生の意思を確認せずに財布から現金9万2000円を入手。暗証番号を聞き出す目的で同大付属病院(東温市)のATM(現金自動受払機)を男子学生に操作させ、銀行預金の残高を確認するなどした。 男子学生は昨年7月、松山南署に准教授を強要容疑で刑事告訴したが、不起訴。今年8月には准教授を相手取り、1800万円の損害賠償を求めて松山地裁に提訴している。