いつから「漫画は紙で読むこと」が当たり前ではなくなったのだろうか。 今回、大手出版社 白泉社にて少女漫画雑誌『LaLa』の編集長を務めた後、『マンガPark』の編集長として活躍する井手優美さんにインタビュー取材を実施。時代の変化における「漫画業界の変化」や、漫画アプリが普及したからこそ生まれた「新しい取り組み」など、いろいろとお話をうかがってきた。 白泉社 「マンガPark」編集長 井手優美さん 漫画の"持ち込み"がオールドスタイルになりつつある まずはネット漫画が普及したことによって、編集者の仕事にどのような変化が起こっているのかを尋ねてみた。 「ネット漫画が普及しはじめた2010年頃から、紙とネットでの売り上げを合算して考えるような方向に変換されていきました。さらに、これまでは競合とされる企業は"出版社"のみでしたが、異なる業界で活躍していた企業の参入なども見られるようになりました」