「ファミコン世代」の一員として、なんだかちょっと憤ったり悲しんだりしているのだけれども、僕自身の1980年代くらいを振り返ってみると、ファミコンが(あるいは、ファミコンの時代が)僕に与えたいちばん大きな影響は「ヒマだな、と思う時間の消失」なのではないか、という気がする。 それまで、ビデオデッキやテレビゲームが無い時代というのは、夜は、「本でも読むか、がんばって夜更かしてオールナイトニッポンでも聴くか、寝るしかない時間」だった。 テレビもそんなに遅くまではやっていないし、やっていても、「それは子供が観るものではない」とみんなが認識していた。 だからこそ「子供も『11PM』を観てみたいと思っていた」のだが。 ファミコンをはじめとするテレビゲームは、朝早くから、夜遅くまで、いつでも同じように僕を迎えてくれて、飽きもせずに一緒に遊んでくれた。 もちろん「このゲームには、ちょっと飽きてきたな」という