姉は亡くなる一週間前、 鉢木座の芝居を見ているの。 伊吹は何か理由があると考え 話を聞きにいくのだけれど 逆に芝居をしないかと誘われるのよ。 『紅蓮の雪』遠田 潤子 (著)集英社文庫あらすじ自分のことをいちばん理解してくれた最愛の双子の姉が自殺した。 姉の朱里が死を選んだ理由を探ろうと、弟の伊吹は大衆演劇の鉢木座を訪れた。 命を絶つ一週間前、朱里はこの舞台を見ていたのだ。 座長にその才能を見初められ、鉢木座に入座した伊吹は己自身にある問題を抱えていた。 やがて明らかになる禁断の真実、そして朱里の自死の真相とは。 姉の死の真相を探るため鉢木座へ向かう伊吹婚約を一方的に破棄し、その一ヶ月後に自らの命を絶った朱里。 小料理屋を営む二人の両親は店では普通に会話を交わしますが、家の中では一切口をききません。 伊吹と朱里は両親から愛されたという実感はなく、双子の姉と弟である互いが一番の理解者であると思