今や世界的な有名になった企業でも、立ちあげ時には苦境に喘ぎ、方向転換を余儀なくされたというケースが多々ある。YouTubeが、設立当初はデート相手を検索するためのデート・サイトに過ぎなかったことはよく知られているし、PayPalも当時人気があった特定デバイス間による送金可能なサービスから始まった。 このように、スタート時における事業や製品の根本的な仮説を見直し、市場のニーズと一致するよう方向転換する行為は「ピボット」と呼ばれる。今まさに活況著しい日本のスタートアップ界隈においてピボットを行い活路を見出そうとしている人、または大きな組織の中で閉塞感を打破すべくイノベーションを生み出そうとしている人、そんな人達に全力でオススメしたいのが、本書『千年企業の大逆転』である。 そこには創業以来、100年、200年という時の試練に耐え、いまなお繁栄をつづける日本の老舗企業だけが見せてくれる稀有な世界が
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