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ブックマーク / science.srad.jp (11)

  • 「不平等」だと恵まれていても幸福度が下がる | スラド サイエンス

    人間の感じる幸福度は、「不平等」が生じると下がるという研究結果が発表された(WIRED、Nature Communications誌掲載論文)。 これによると、自分が他者と比較して恵まれていた場合でも、他者との間に不平等が生じていると幸福度が下がるという。ギャンブルを使った実験では、「自分が勝った場合は同じチームのメンバーも買ったほうが幸福度は上がるが、自分が負けた場合はチームもメンバーの同様に負けたほうが幸福度が上がる」という結果が得られたそうだ。そのほか「他者よりも多くのお金を得ると幸福感が下がる傾向をもつ人」や「他者より得るものが少ないと幸福感が下がる傾向をもつ人」があり、実験では前者は後者よりも多く他人にお金を分け与える傾向があったという。

  • 米カリフォルニア州の小学生、DNA情報を理由に強制的に退学させられる | スラド サイエンス

    米カリフォルニア州の小学校で、遺伝子性疾患の1つである嚢胞性線維症の原因となる遺伝子マーカーを持っているという理由で生徒が強制的に別の学校に転校させられるという事案が発生したそうだ(らばQ、WIRED、Reddit)。 米カリフォルニア州では、遺伝子性の肺疾患を持つ子供は伝染性の感染症にかかりやすいことから、お互いに近づいてはいけない、というルールがあるとのこと。問題の舞台となった小学校にはすでに嚢胞性線維症を煩う2人の兄弟が通っており、その両親がChadamさんの転校を要求したという。しかし、強制的な退学を言い渡されたColman Chadamさんは嚢胞性線維症を発症させる可能性のある遺伝子マーカーを持っているものの、実際には発症していないという。 そのため両親は「遺伝子的な差別を受けた」として学校らに対し訴訟を起こしたという。この訴訟は遺伝子を原因として差別を受けたことに対する訴訟とし

  • 無能な人は自身の無能さに気付けないため自信過剰になる傾向がある | スラド サイエンス

    1999年、学術誌「Journal of Personality and Social Psychology」で「ダニング=クルーガー効果」なるものが紹介された。これは、「無能な人には己の無能さを認識するに必要な高い知見が欠如しているため、己の無能さを認識することができない」というものである。そのため、無能な人はその無能さに悩まされたり、混乱したり、慎重になったりすることはなく、むしろ不相応な自信を持ってしまう傾向があるのだそうだ(Slashdot、Pacific Standard)。 これは机上の空論ではなく、実際に行われた実験で証明されているとのこと。その人物が持ち合わせている知識や技術が、文章力や感情知能、論理的推論、銃の安全管理、討論、金融知識など何であろうと、いずれにしても無能な人は大概にして自分の能力を過剰に評価してしまうという結果が得られているとのこと。

  • 「人種の違いによって経済的・社会的行動が異なる」と主張する書籍、猛抗議を受ける | スラド サイエンス

    今年5月、米国で「異なる人種は生物学上も異なるもので、人種の違いは異なる進化を生み、人種が異なると経済的・社会的な振る舞いも異なる」という主張をする書籍「A Troublesome Inheritance(やっかいな遺産)」が出版された。この書籍内では著名な遺伝学者らの研究が引用されており、そのうえでたとえば「アフリカアメリカ人は白人よりも暴力的である」「中国人はビジネスに長けている」などといった主張がされているのだが、これに対し集団遺伝学者らが批判声明を出すという事態になっている(Science、Slashdot)。 先月19日、HuffingtonPostにて「Five Critics Say You Shouldn't Read This “Dangerous Book”」(5人の評論家曰く、この『危険な』を読んではならない)という批判記事が掲載されたが、これだけに留まらず、集団

  • 人を説得する際に科学的事実を並べるのは無駄? | スラド サイエンス

    気候変動や進化論を頑なに否定する人は未だに多く存在する。Pew Research Centerの調査によれば、米国では33%の人が進化論を、26%が気候変動を信じていないという。こうした統計をみると、科学的根拠をもっと積み上げれば否定論者らの考えを変えることができるのではないかと考えるだろう。だが、イェール大学法学部のDan Kahan教授が行った調査によれば、科学的事実をつきつけるだけで解決できるものではないという(New York Times、Slashdot)。 Kahan教授が、宗教的信仰心の高い人とそうでない人に、信じるか信じないかは抜きに、進化論について知っているかとたずねたところ、信仰心の高い人とそうでない人との間には科学的知識の差がないことが分かったとのこと。つまり、信仰心の高い人が進化論を否定する傾向が強いのは、科学的事実を知らないからなのではなく、あえて信じないからなの

  • 若い頃に「格好よく」あろうとした人々は大人になると負け組に? | スラド サイエンス

    若い頃に「格好よく」振る舞おうとした青少年は大人になってから多くの問題を抱える傾向があるとの調査研究が発表された(ScienceDaily)。 この研究では184名の青年を13歳から23歳までの間追跡し、彼ら自身および保護者や周囲の人物から情報を収集したとのこと。 これによると13歳の段階では恋愛経験のある人や不良、また身体的魅力を備えた仲間を重視する人の方が「格好よく人気ある」層であったとのこと。しかし成長とともにこの人気は衰えていき、22歳の段階では一時期はイケてる層であった彼らは人間関係の能力において同年齢の中で劣ると評価されがちであったとのこと。また薬物やアルコール問題を抱えるようになった人も多く、犯罪に手を染める傾向もみられたという。 「格好いい」青少年は若いころは人気があるかもしれないが、年を重ねるごとに格好よくあるためにより極端な行動にでるというのがその理由らしい。そして大人

  • サッカーやバスケでは強い選手を集めすぎると逆に成績が悪くなるという調査結果 | スラド サイエンス

    才能ある選手が多く所属すればするほどそのスポーツチームは強くなると思われるが、強い選手が多すぎて逆効果になることはないのだろうか。コロンビア大学と世界トップクラスのビジネススクールとして知られるINSEADの共同研究により、この疑問への答えが導き出されたとのこと(Huffington Post)。 研究ではまずバスケットボールを対象とし、2002年から2012年までの期間、すべてのNBAチームのレギュラーシーズンのデータをもとに、各選手が勝利にどれ程貢献できるかを導きだした。すると、才能ある強い選手が多ければ多いほどチームの成績が良くなるのだが、ある一定の人数を超えると成績が悪くなることが分かったとのこと。自分のエゴよりもチームを優先することで生まれるチームワークが損なわれてしまうからだという。これは、チームワークが重要とされるサッカーでも、FIFAのデータをもとに分析したところ、同じ結果

  • 人は遺伝子的に近い相手を友人に選ぶ? | スラド サイエンス

    ソーシャルネットワークの研究により、人々は自分に似た友人を選ぶ傾向が知られているが、最新の研究で選ばれる友人は遺伝子的にも近いことが判明したそうだ(論文アブストラクト、 The Physics arXiv Blogの記事、 家/.)。 米イェール大学とカリフォルニア大学サンディエゴ校の研究者が米国人およそ2,000人のゲノム情報を調べたところ、友人同士では見知らぬ者同士と比べて遺伝子的に共通点が多くみられたという。友人同士の遺伝子の共通性を平均すると、高祖父母が兄弟である者同士と同じぐらい似ていたとのこと。このような結果となった理由としては、遺伝子の表現型に適した環境を選ぶことで、遺伝子型が似ている人同士が同じような環境に集まっている可能性や、何らかの方法で遺伝子型の近い人を検出している可能性などが考えられるとのことだ。

  • 遺伝子操作で家畜の苦痛を軽減 ? | スラド サイエンス

    哲学者である Adam Shriver 氏は家畜の苦痛を軽減するために遺伝子操作を行うことを提唱しているそうだ (家 /. 記事、[doi:10.1007/s12152-009-9048-6])。 工場式畜産農業を無くすことが出来ないのであれば、せめてそれが生み出す苦痛を軽減するべく行動するべきであると Shriver 氏は主張している。 ある遺伝子を欠如しているマウスは痛みを全く感じなくなるが、これではマウスが自分自身を危険にさらしてしまう恐れがあり問題である。人間でも遺伝的変異により痛みを全く感じない子供たちがパキスタンにて 6 人確認されているが、全員の身体で傷や内出血などが確認されており、一人は屋根から飛び降りたことが原因で死亡したとのこと。しかしワシントン大学の Zhou-Feng Chen 博士の研究で、P311 という遺伝子を分離すると痛みが起こす感情的な不快だけを取り除く

  • お金持ちほど優雅な生活をしている、というのは幻想である | スラド サイエンス

    一般にお金持ちほど優雅な生活をしていると思われがちですが、ノーベル経済学賞受賞者である経済学者 Daniel Kahneman の研究によると、お金持ちほど拘束されている時間が多く、またそれにストレスを感じている傾向があるそうです(Washingtonpost の記事)。 たとえば、年収 2 万ドル以下の人々は、1 日の 3 分の 1 以上の時間をテレビを見るといった受動的なレジャーに費やしている一方で、年収 10 万ドル以上の人々の場合、リラックスする時間は一日の活動時間の 5 分の 1 以下。お金持ちの人は通勤や仕事などで拘束されてる時間が多く、最もお金持ちな層の人々はショッピングや子供の世話、エクササイズといったしばしばストレスのたまる活動について、最も貧乏な人々のおよそ倍の時間を費やしているとのこと。 多くの人たちは、お金持ちは大画面の TV を見たり、スポーツを楽しんだり、だらだ

  • 睡眠不足だと仕事がはかどらない理由、科学的に明らかになる | スラド サイエンス

    睡眠不足で物事に集中できなかったり、仕事が進まない、といった経験がある方は多いと思いますが、なぜ睡眠不足だと集中できないのか、その理由を科学的に分析して明らかにした研究結果が発表されました(論文、 Reutersの記事)。 この研究を行ったのは、ペンシルバニア薬科大学のDavid Dinges氏らで、睡眠不足状態の脳の活動状態をfMRIで調べたところ、脳の複数のエリアでその活動が突然ストップすることを確認できたそうです。 睡眠不足状態では脳が睡眠状態に陥るのを止めることができず、睡眠状態と覚醒状態が短期間の間に交互に繰り返される状態になり、その結果集中力と視覚的処理能力が劇的に低下する、とのこと。 たった一晩の徹夜でも、脳はこのような状態になってしまうとのことで、もし効率的に仕事を進めたいのなら、やはり徹夜は避けたほうがよさそうです。

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