何年か前に課税売上の上限が引き下げになり、僕も消費税納税者となった。新しく納税者になるときには、税務署で開かれる説明会があって、それに出席しなければならない。そのときの説明では、 1. 納税者になったからといって収入が5%減るわけではない。 2. なぜならば、これまでの請求金額にプラスして、消費税を請求することになるからである。 3. こうやって消費税は、お金の流れに乗って次々に事業者間をパスしていくという制度なのである。 という話だった。 原稿料というのは、だいたい最初の交渉でx万円(税込み)みたいな格好で依頼される。ここで言う税込みとは慣習として源泉徴収税を指すわけだが、最近はこれに消費税を加えた請求書を出すと、「税込みってのはありとあらゆる税が込みという意味なので、消費税もこれに入ってる」と言われるケースがパラパラと出てきている。 出版社や新聞社は手慣れたもので、そういうケースは