→紀伊國屋書店で購入 ケータイ小説のブームは2006年の『恋空』をピークに鎮静したが、現在でも固定ファンに支えられて結構な部数が出るという。落ちつくべきところに落ちついたということか。 わたしはケータイ小説には興味はなかったが、佐々木俊尚氏の『電子書籍の衝撃』に活字に縁のなかった地方のヤンキー層が活字の面白さに目ざめたのがあのブームだったと指摘してあるのを読んで、なるほどそういうことだったのかと思った。 ただ、あまりにも腑に落ちすぎる指摘だったので、本当にそうなのか確認したくて関連本を読んでみることにした。 まず手にとったのは同じ佐々木氏の『ケータイ小説家』(小学館)だが途中で放りだした。 『恋空』の美嘉氏をはじめとする十人のケータイ作家のルポルタージュ集だが、ケータイ小説そのままの文体で書いてあるのである。対象となる作品のさわりが引用されているが、引用と地の文の区別がわからなくなるくらい
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