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ブックマーク / ichinics.hatenadiary.com (14)

  •  「第9地区」 - イチニクス遊覧日記

    監督:ニール・プロムカンプ いろんな感想見て面白そうだなと気になっていたのが、他の映画にふられた時にちょうど空いてたので見てきました。 ピーター・ジャクソンがプロデュースと聞いていたので、ちょっと警戒しつつ見た(「ラブリー・ボーン」*1で警戒心が芽生えた)のがよかった気がします。 → 28年前*2、南アフリカ上空にUFOが飛来して以来、「第9地区」には難民として異星人が暮らしている、という設定のSF映画。 異星人は作品中で“エビ”と呼ばれてるんですが、物語はこの異星人たちを別地区へ移住させるプロジェクトのリーダーに選ばれた主人公をドキュメンタリー風に追いかける形で描かれています。「まさか彼があんなことに…」とか言ってる身の回りの人の証言からはじまって、「あんなこと」になってしまったあとはもうすっかりアクション映画でした。 で、このアクション部分がとても楽しかった。エビの銃器つよい。あと上空

     「第9地区」 - イチニクス遊覧日記
  •  文体って何だ - イチニクス遊覧日記

    文章のリズム、とか文体のことを考えるとき、よく思い出すのは、以前、古川日出男さんがトークショーで「横書きで書きながら、別のブラウザで縦書きに変換しつつ書く」と話していたことだ。 そこまでこだわるということは、きっと明確に目指しているリズムというものがあるのだろうけれど、その目指すリズム、というのはどの程度意識的に作られるものなのだろう。 例えば歌を歌う人の個性は、声だけでなく、癖にもあると思う。物語が曲だとしたら、文体というのは、声に近いのか、それとも癖に近いのだろうか。 → 身近なもので考えてみると、日記の文というのは声に近いのかもなーと思うことがある。 自分の文章を読み返していると、口癖が多くて気になる。でもそれを変えるのが難しいのは、日記以外では使える書き言葉が、日記では使いづらいからなのかなと思う。例えば「〜だけど」というときに、「〜だが」と書きにくいのは、自分でそれを口に出すとこ

     文体って何だ - イチニクス遊覧日記
  • 三島由紀夫のインタビュー映像をみて - イチニクス遊覧日記

    「思想とかは共感しないですけどね、でもね、そこまでして何かを伝えようとした、という事実が衝撃なんですよ、俺には。しかも伝わらなかったんだから、衝撃の二乗ですよ。別に俺は、あの事件に詳しいわけじゃないですけどね、きっと、後で、利口ぶった学者や文化人がね、あれは、演出された自決だった、とか、ナルシストの天才がおかしくなっただけ、とかね、言い捨てたに違いないんですよ。でもね、もっと驚かないといけないのはね、一人の人間が、気で伝えたいことも伝わらないっていうこの事実ですよ。三島由紀夫を、馬鹿、と一刀両断で切り捨てた奴らもね、心のどこかでは、自分が気を出せば、言いたいことが伝わるんだ、と思ってるはずですよ。絶対に。インターネットで意見を発信している人々もね、やろうと思えば、心が届くと過信しているんですよ。今は気を出していないだけだってね。でもね、三島由紀夫に無理だったのに、腹を切る覚悟でも声

    三島由紀夫のインタビュー映像をみて - イチニクス遊覧日記
  • 村上春樹と Radiohead について - イチニクス遊覧日記

    村上春樹の新刊がでた。ずっとIQ84て思ってたけど、昨日やっと『1Q84』だって気づいた。『海辺のカフカ』以来7年ぶりの長編小説ということで、29日発売ってなってるけど、もう書店に並んでいて、なんと発売前に増刷が決まるほど予約が殺到したらしい。 私も村上春樹の小説は好きで読み続けているし、これから読む新刊もすごく楽しみなのだけど、でもそれは人におすすめしたい気持ちとはちょっと違うんだよなーとか考えていて、それは Radiohead を好きな気持ちに、ちょっと似ているのかもなと思った。 → 私は好きなものについて話すのが好きだし、好きなものについての話を聞くのもとても好きだ。 でも、村上春樹さんの小説も、Radiohead の音楽も、私にとって特別なものであることは確かなのだけど、果たしてどこがいいのかと考えてみても、いまいちよくわからないのだった。 洋楽を聴き始めた頃、歌詞の意味なんてさっ

    村上春樹と Radiohead について - イチニクス遊覧日記
  •  屋根の上の父さん - イチニクス遊覧日記

    ゴールデンウィークの前半は部屋の片付けを少しした。「少し」になってしまったのは、脱線しすぎたってことの他にも理由があって、それは私が部屋で掃除をしている間ずっと、窓の外の屋根の上に父さんがいたからです。 なぜ父さんがそんなところにいたかというと、どうやら屋根掃除をしようと思い立ったからのようでした。掃除した後、ペンキを塗るのだとのこと。もともと行動的な人じゃないので動きがぎこちなく、見てるととても不安になります。へっぴり腰なのに、「屋根抜けない?」と聞いたら「母さんじゃあるまいしw」とか言うところが相変わらずだなと思いました。 そんなわけで屋根を洗うためのバケツリレー(屋根の上で待ってる父さんに水入りバケツを運ぶ)をする羽目になり、部屋の掃除はまったくはかどりませんでした。というのは半分言い訳で、残りは久しぶりに『君に届け』を読みだしてしまったせいなんだけど、6巻の龍の「俺もそう思うんだ」

     屋根の上の父さん - イチニクス遊覧日記
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    kanimaster 2009/05/09
    「じゅうじゅう久しぶりだよね」
  •  なんでもない日ばんざい。 - イチニクス遊覧日記

    日記に書くことがないな、と思うときのほとんどは、前にも似たようなこと書いたなーってためらうときのような気がする。朝起きて寒かったり暑かったり、天気がよかったり遅刻したり、買い物をしたり友達にあったり、考えこんでたりただぼんやりしていたり。どれも同じではないんだけど、言葉や文章にしてしまえば、ほとんど見分けがつかなくなってしまうような気もして、つい手をとめる。 それでも何か書きたくなるのは、私が単純にキーボードを打つのが好きだからというか、頭の中で喋るスピードとほぼ同じタイミングで文字が打ち出されていく感じが、ちょっとシューティングゲームみたいで楽しいからなんだと思う。それから、書き終わって読み直す時の、例えば自転車にのって最初にペダルを踏み込んだときに、ちゃんと前に進む手応えみたいなのを確認するのも好きだ。 だから、何か書きたいときには、これいつかと同じだなと思っても、なるべく気にしないよ

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    kanimaster 2009/03/26
    三月うさぎのお茶会日和。
  •  阿房列車/原作:内田百けん 漫画:一條裕子 - イチニクス遊覧日記

    阿房列車 1号 (IKKI COMIX) 作者: 内田百けん,一條裕子出版社/メーカー: 小学館発売日: 2009/02/24メディア: コミック購入: 6人 クリック: 31回この商品を含むブログ (49件) を見る 内田百けん*1の鉄道の旅シリーズ『阿房列車』を漫画化した作品。原作を読んだのはもう10年以上も前のことなのでうろ覚えではあるものの、時折覚えのあるエピソードが出てきて嬉しい。 百けん先生の魅力といえば、「なんにも用事がないけれど、汽車に乗って大阪へ行って来ようと思う」という思いつきを嬉々として実行し、トンボ帰りして貧相な気持ちになって帰宅したりする、その裏表のなさにあると思う。意地を張るのも、楽しむのも、一枚岩であるような、我侭の気持ちよさがある。それと同時に、少しだけ自分の父親に似ているようなところもあるので、個人的には少しこそばゆくもあるのだけど、 鹿児島阿房列車後章に

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    kanimaster 2009/03/06
     漫画化されてたのか。
  •  家族写真 - イチニクス遊覧日記

    小学校の高学年くらいから、家族写真に写るのが苦手になった。父さんは出かける予定の時間になってからトイレにこもり、その後洗車をした後に、持ち物チェックをはじめて…と、お決まりの行程を経なければ出かけられないような人だったので(なので後に目標時間を1時間以上前にして伝えるようになった)、もちろん写真を撮るにしてもいろいろと時間がかかる。 でもそれがいわゆる写真撮影スポットだったりすると、後ろに待ってる人がいたりもするわけで、そういうのにもやもやしていたのもあるし、それ以上に、そんな気分で写った私の仏頂面といったらどれもこれもひどくて、写真ができあがるたびに自分が写ってるとこぜんぶ消したくなった。 だから今でも記念撮影みたいなのって苦手なのだけど、正月に両親にアルバムをプレゼントしようってことになって昔の写真をひっぱりだしてみていたら、意外なほどに楽しい写真がたくさんあって驚いた。 赤ちゃんの頃

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  •  昔話/サンタクロース - イチニクス遊覧日記

    まだ私がなんとなくサンタさんの存在を信じてた頃、たぶん小学一年生のときだったと思うけれど、サンタさんからのプレゼントのコートに、手書きの手紙がついていたことがあった。 「サンタさんじゃよ。冬は寒いので外に行くときはこれを着なさい。お母さんのいうことをよく聞くんじゃぞ。サンタより」 手紙にはそんなことが書いてあった。右下にはコマのイラストが書いてあるおよそクリスマスらしくない和紙に書かれたサンタさんの字はガタガタで、たぶん手がかじかんでたんだな、ということに気づいたのは、それからずっと後、机の奥に入れていた紅茶の箱から、その手紙を改めて発見した時だった。 一年生になったのは、私に弟が生まれた年であり、私の一人っ子が終わった年でもある。 その年まで、クリスマスの夜は、ツリーのしたにサンタさんあての手紙とお菓子と、暖かい飲み物を用意しておくのが習慣で、プレゼントのリクエストはお母さんがサンタさん

     昔話/サンタクロース - イチニクス遊覧日記
  • アルパカ牧場へ行ってきました - イチニクス遊覧日記

    顔いろいろ まつげ 確認 モフ お詫び ここにあったアルパカ牧場にいってきた日記は一度消えてしまって、キャッシュとかも残ってないのであきらめてたのですが、「アルパカ牧場」で検索してきてくださる方がとても多いので、写真のみ再掲しておきます。 こちらの牧場へいったときの日記です。→http://www.nasubigfarm.com/

    アルパカ牧場へ行ってきました - イチニクス遊覧日記
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    kanimaster 2008/11/16
    アルパカって、なぜかカメラ目線が多いですよね。
  •  ハイペリオン/ダン・シモンズ - イチニクス遊覧日記

    ハイペリオン〈上〉 (ハヤカワ文庫SF) 作者: ダンシモンズ,Dan Simmons,酒井昭伸出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2000/11メディア: 文庫購入: 16人 クリック: 292回この商品を含むブログ (158件) を見る長年の夢だった*1上下巻を読み終えました。 面白かった。予想してた話と全然違ったけど、すごく面白かったです。 物語の舞台はテクノコアの管理する、転位ゲートによって結ばれた惑星たちが形作る連邦。その辺境惑星ハイペリオンに降り立った7人の巡礼たちの物語が順番に明かされていく中で、物語全体に関わる大きな謎が明かされていく。SF物語特有の設定、ツールについては少し理解しづらいところもあったけれど、なんとなくでももちろん面白かった。あとがきまで読むと、それぞれの物語に列挙されるモチーフの多さにもびっくりするんだけど、そういうの知ってたらまた別の楽しみ方もできるん

     ハイペリオン/ダン・シモンズ - イチニクス遊覧日記
  • それ言わなくてもいいのに日記 - イチニクス遊覧日記

    結婚できない男」というドラマを何回かテレビで見たことがある。わりと面白くて、人気もあったドラマだと思うんだけど、この主人公の言動は(顔ではなく)うちの父親にとてもよく似ていていた。 たとえば、建築家である主人公のところに依頼に来たカップルが、結婚後に奥さんは仕事を続けるのかどうかでもめている場面での台詞。 「まあ話を聞いたところでは、奥さんの思い過ごしと言うか…ご主人はあなたを必要としているわけだし、あなたに家にいて欲しいんですよ。 今の職場でこんなに求めてくれる人がいますか? 必要とされる所にいた方が良いでしょう、居ても居なくても同じような所にいるよりは…」*1 前半はいいとして、後半のこの、言わなくてもいいひと言が、もう…ものすごくうちの父さんぽい。あまりにも似ている。他人事とは思えない…!と兄弟で言いあった。(ただドラマを全部見たわけじゃないので、あくまでもこの場面の印象だけど)

    それ言わなくてもいいのに日記 - イチニクス遊覧日記
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    kanimaster 2008/03/14
    「どう?炎上してる?」
  • 「猫のこと」 - イチニクス遊覧日記

    のこと」 家に帰ったら真っ先に、ソファに直行する日が続いていた。ストーブ炊いて、ホットカーペットしいて、布団にくるまって、それでも誰かが帰ってくるたびに、顔をあげて、鳴く。その声が今日は聞こえなくて、寝てるのかなと思ったけど、触れてすぐに、わかってしまった。濡れたように、動かないその背の上で、急に自分の手が重く感じられる。けど、よく見ればそれは、私のよく知ってるいつもの寝顔で、不思議と、ああよかったねと、思った。 土曜日の夜に顔をみたときから覚悟はしていた。「顔が変わっちゃったね」と言ったら、こんな美人さんなのにひどいこというねぇ、と母さんはいったけれど、あのくるしそうなときより、今のが、ずっと落ちついた顔してる。 拾ってきたのは弟で、名前をつけたのは私だった。それももう、20年以上前のこと。私が小学生の時から一緒に住んでいたので、今でもあちこちに、そっと歩く気配があるような気がするん

    「猫のこと」 - イチニクス遊覧日記
    kanimaster
    kanimaster 2007/11/15
    泣ける。
  •  レシート問答 - イチニクス遊覧日記

    コンビニのレシート入れが嫌いである。 理由は簡単でレシート未渡しによる後々のトラブル回避のためにお客にレシートを渡してあとはお客の責任で捨ててくれよ、店側はちゃんとレシート渡したからな! っていう店舗側の免罪符てきメンタリティがいやだから……などではもちろんなく、 http://chaosroute.g.hatena.ne.jp/./nekoprotocol/20070913/1189659350 かきかけ、と書かれてある文章を引き合いに出すのも申し訳ないのですけども、確かにレシートは免罪符てきメンタリティのもとに渡されていた。少なくとも私の働いていたCD屋では。 というのも、CDやレコードはわりとプレイヤーの状態に左右され飛んだりすることもあるので、返品交換が頻繁にあり、その際にレシートの提示を求めていたからだ。中古販売もやっていたから、レシートがないと新品と中古の区別がつかなかったりも

     レシート問答 - イチニクス遊覧日記
    kanimaster
    kanimaster 2007/09/14
    「正直、ときめきの導火線に火がつきましたよ。」
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