庄原市は16日夜、市民、観光関係者、学識経験者たちとつくる「芸備線の存続に関する協議会」の本年度の初会合を市内で開いた。JR西日本が6月、同市と新見市を結ぶ区間の運行の在り方を巡る話し合いを沿線自治体に求めて以降、地域には将来の「廃止」への懸念が広がっている。JR西との今後の協議に生かすため、住民を巻き込んだ利用促進策を話し合った。 【乗車ルポ】崖っぷち、芸備線の明日は 備後庄原駅(中本町)の交通交流施設であった。委員長を務める米子工業高専(米子市)の加藤博和教授をはじめ、住民組織代表、高校PTA会長たち14人が参加した。市市民生活課の毛利久子課長が、JR西の市への申し入れの経緯を報告。「JRは『日常生活の中で芸備線が必要とされているのか』と地域に投げ掛けている」と述べ、「(利用促進策は)広域と日常の両輪で進める必要がある」と説明した。