広島県内で、新型コロナウイルスワクチンの供給不足から、接種予約が取りにくい状況が続いている。広島市では、個別接種のクリニックなどに従来の8割程度しかワクチンが入らず、新規予約の受け付けを休止したり、予約をキャンセルしたりするところもある。 県によると、2日からの2週間に「11クール」として国から県内に届く米ファイザー製ワクチンは計23万7510回分で、10クールと比べて約4割減った。特に広島市では、必要な回数に対する充足率は県内最低の43・5%。県全体と比べて6・2ポイント下回り不足感が強まる。 広島市医師会の堂面政俊常任理事は「医療機関も2回目の人の分の確保がやっとで、新規予約を受けるのが難しい。打ち手はいるのにワクチンがない」と打ち明ける。接種場所を探す希望者から問い合わせや苦情が相次ぎ、通常診療に支障を来す場合もあるという。 12クール以降も県への供給量は大幅には増えず、県や広島市は