全国学力テストの結果が31日公表され、宮城県内では仙台市と他地域の学力差が依然として埋まらない実態が明らかになった。仙台市は中学校5科目の平均正答率が政令市20市で1位、小学校5科目は全国平均並みだったのに対し、仙台を除く県平均は中学校が全国平均を下回り、小学校は最下位だった。県教委は「現状をしっかり受け止め、対策に乗り出したい」と危機感を強める。 仙台市の中学校5科目は全国でもトップ級の好成績で、特に理科は1位の石川、福井両県と肩を並べる。小学校は全国平均と比べ理科が1ポイント上回り、国語Aと算数A、Bが同等だった。 市教委は中学生の高い学力を支える要因として、市内の小学3年~中学3年を対象に毎年実施している標準学力検査を挙げる。春日文隆学びの連携推進室長は「市独自の学力検査で判明した弱点を学年ごとに指導し、課題を積み残さないようにしている。小学校段階から丁寧に改善を重ねた結果、中学校で
<山形大パワハラ>減給1万円 学生 保護者「軽すぎ」「前例になる」懸念の声 山形大xEV飯豊研究センター(山形県飯豊町)のパワーハラスメント問題で、同大が加害側のセンター長の50代男性教授を1日分給与半減(減給額約1万円)とした処分について24日、学生、保護者から「軽すぎる」「再発防止にならない」と批判が相次ぎ、専門家には「久しぶりに聞いた」と驚きが広がった。パワハラでの懲戒処分は同大初となるだけに「前例となっていいのか」と疑問視する声もあった。 「処分が軽く、同じことが繰り返されかねない」と心配するのは、人文社会科学部1年の男子学生(20)。工学部2年の女子学生(19)は「ハラスメント事案全般で、大学は極力隠そうとしている印象がある。父からも被害に遭ったら黙っていないで相談するよう言われている」と話した。 センターは、成長分野のリチウムイオン電池の研究開発拠点。工学部1年男子学生の50代
復興プロジェクトとして建設された藻類バイオマスの研究施設。8月以降に新体制の下で活用される=仙台市宮城野区の市南蒲生浄化センター 仙台市と筑波大、東北大は、東日本大震災の復興事業として取り組んだ藻類バイオマスの共同研究体制を大幅に見直す。市の下水処理施設「南蒲生浄化センター」(宮城野区)で、藻類のオーランチオキトリウムから石油成分を回収する研究の実用化を断念。新たに民間企業の協力を受け、別の藻類から燃料や農業用の培養液などを取り出す研究に方針を転換する。 市と両大学は2011年から、センターの生活排水を利用し、オーランチオキトリウムなどの藻類を培養する研究を推進。12~16年度の5年間、国の復興プロジェクトとして総額9億円の補助金が交付され、13年にはセンターの隣接地に共同研究施設が開設された。 回収した石油成分を下水処理に生かす循環システムの構築を目指したが、研究で雑菌処理や培養コストの
宮城県が塩釜市新浜町の塩釜漁港で進める防潮堤新設工事で、約40年前に地元の要望を受けて保存を決めた「竜頭島(りゅうとうじま)」を削っていたことが分かった。県は工事を急きょ中断、計画を変更して残る部分の保存を決めたが、変わり果てた姿に市民は肩を落とす。 竜頭島は塩釜の入り江の古名「千賀の浦」にある八島の一つで古絵図にも描かれた。別名蛇島。かつて漁港整備の埋め立て工事で取り崩される計画だったが、1978年ごろ市民らの保存運動が起こり、県が陸地に組み込んで残した。 市や県の文化財指定は受けていないが、市教委が2005年にまとめた「塩釜市の文化財ガイド(改訂版)」の「その他の文化財」の項目に記載があり、保存の経緯に触れている。 県は防潮堤工事に先立つ調査で島が特別名勝・松島に該当しないことを確認。近くの市魚市場関係者らに工事の是非を尋ね、「支障ない」との返答を得たため重機を入れたという。 島は防潮
マイニング悪用の被告に有罪判決 仙台地裁・全国初 仮想通貨を得るための電算処理「マイニング」を他人のパソコンを使ってしたとして、不正指令電磁的記録作成・同供用の罪に問われた兵庫県尼崎市、無職安田成利被告(24)の判決で、仙台地裁は2日、懲役1年、執行猶予3年(求刑懲役1年)の判決を言い渡した。マイニング悪用に対する判決は全国で初めて。 加藤亮裁判官は「被告が持つプログラム技術を悪用した巧妙な犯行だ。パソコンのプログラムへの信頼を損なう害悪の根源を作り出した」と述べた。 判決によると、正当な理由がないのに1~2月、オンラインゲームを有利に進めるためのツールに、マイニングするためのプログラムを仕込んで自分のブログに掲載し、他人のパソコンにダウンロードさせてマイニングさせた。 宮城など全国10県警が3~6月にマイニングの集中取り締まりを実施し、被告ら16人を摘発した。
全国で書店が減少する中、20万冊以上をそろえる大型書店が秋田県内5市に続々と開店している。いずれも秋田トヨタ自動車(秋田市)の販売店に併設。丸善ジュンク堂書店(東京)と提携して書棚の内容を充実させ、地域文化を支援している。 大仙市で昨年9月、県内5店舗目となる「ブックスモア大曲店」がオープンした。秋田トヨタ大曲店に併設し、約1300平方メートルに約25万冊を置く。人口約8万2000の市では異例の冊数で「市外から来店するお客さんも多い」(担当者)という。丸善ジュンク堂書店の図書分類や在庫管理のシステムを使う。 ブックスモアは、秋田トヨタ自動車の親会社のトヨタカローラ青森(青森市)が営む。2011年に秋田トヨタ潟上店(潟上市)に書店を併設したのを皮切りに湯沢、北秋田、大館各市に設けた。今年9月ごろには由利本荘市にも開く。 トヨタカローラ青森の大柳康司代表取締役(46)は「地域に喜んでもらえる事
<飯舘村102歳自殺訴訟>東電控訴せず 賠償命じた判決確定へ 東京電力福島第1原発事故による強制避難を前に当時102歳だった福島県飯舘村の大久保文雄さんが自殺したことを巡り、東電は1日、遺族3人に対する計1520万円の賠償を命じた福島地裁判決を受け入れ、控訴しない方針を明らかにした。東電は同日、原告の遺族側に意向を伝えた。 遺族側も控訴しないことを決めており、判決が確定する。原発事故と自殺の因果関係を認め、東電に賠償を命じた判決の確定は3例目となる。 東電は「判決内容を踏まえ、総合的に判断した」と説明。大久保さんに対し「心よりご冥福をお祈りする」との談話を出した。 大久保さんの次男の妻で原告の一人、美江子さん(65)=南相馬市に避難中=は「じいちゃんに『良かったね』と声を掛けたい。東電は線香の一本でもあげてほしい」と話した。 福島地裁は2月20日の判決で「帰還の見通しすら持てぬまま、避難を
<仙台市いじめ再調査委員会>発言応酬で議事打ち切り 空中分解も 仙台市は17日、いじめ防止対策推進法に基づくいじめ問題再調査委員会の第6回会合を市役所で開いた。弁護士の村松敦子委員長と、精神科医で遺族推薦委員の野田正彰氏の間で激しいやりとりがあり、村松氏が「このメンバーでの審議継続は難しい」と議事を打ち切った。泉区の南中山中2年の男子生徒=当時(14)=が2016年2月に自殺した事案の再調査中に、委員会は空中分解寸前となった。 野田氏は1月20日の第5回会合で、市教委の第三者委員会が南中山中の事案に関する答申書をまとめた経緯を説明するため出席していた大越裕光教育長に「あなたたちが(男子生徒を)殺したんだよ」と発言した。 17日の会合で、村松氏が野田氏に「いじめ防止を目的とする本委員会にふさわしくない。相手を困惑させ、威嚇し、侮辱する発言は自重してほしい」と注意すると、野田氏は反発。進行を遮
2014年9月にいじめを苦に自殺した仙台市泉区の館中1年の男子生徒=当時(13)=を悼むための献花場所がある学校隣の公園で、冥福を祈る手紙約30通を入れたケースが8日、何者かによって壊されているのが見つかった。 壊されたのは手紙を入れたプラスチック製のケース(縦約30センチ、横約40センチ)。ふたが割られて破片が地面に散らばっていた。 ケースなどを管理する住民が8日午前11時ごろに発見し、警察に通報した。10日ほど前は異常が無かった。1月上旬にもケースの側面に蹴られたような穴が開いていた。 公園では15年9月、献花台が一時設置されたが、撤去後も花や飲み物などが供えられている。同様の被害は、これまで5、6回あったという。 住民は「とても残念。花などを手向けるのを快く思っていない人がいるのだろう」と肩を落とした。
東北大留学生6人逮捕 コカイン譲り受け容疑、学生寮の部屋やナイトクラブで使う 宮城県警銃器薬物対策課と仙台北署は29日、コカインを無償で譲り受けた麻薬取締法違反容疑で、東北大の外国人留学生6人を逮捕したと発表した。いずれも容疑を認め、ほとんどの容疑者がコカイン使用も認めているという。 逮捕されたのはボスニア・ヘルツェゴビナ国籍のカメリッチ・ミルゼット(26)=仙台市青葉区角五郎2丁目=、オーストラリア国籍のネトルトン・セオドール・ジェンキンズ(22)、スウェーデン国籍のラルソン・アンダーズ・ロビン(23)の各容疑者ら男女計6人。 銃器薬物対策課などは29日、ミルゼット容疑者を除く5人が住む青葉区三条町の東北大留学生向け学生寮を家宅捜索した。 6人の逮捕容疑は昨年11月下旬~12月上旬、寮の部屋や同区国分町のナイトクラブ内で、寮に住むオーストラリア国籍の同大交換留学生クロトフィル・カラム・ニ
旧優生保護法下で強制不妊手術を受けた宮城県の60代女性が30日、国に補償を求める全国初の訴訟を起こす。本人の同意のない手術により全国で約1万6500人、宮城県で約1400人が子を持つ人生を一方的に奪われた。母体保護法への改定後、障害を理由に手術を強いられた人もいる。偏見への恐怖で、これまで声を上げられなかった東北の被害者の実態から、今なお残る優生思想の陰を探る。(報道部・畠山嵩) ◎命ある限り 被害訴える 愛宕橋(仙台市太白区)を越え、路地に入った先に駐車場が広がる。ここには1962年6月から約10年間、宮城県が運営する強制不妊手術専門の診療所があった。 「何も知らされず子どもを産めない体にされた。人生が全て無駄になった」 飯塚淳子さん=70代、仮名=は16歳の時、卵管を縛る手術を受けた。軽度の知的障害を示す「魯鈍(ろどん)」が理由。「遺伝性の障害はなかったのに」。今でも怒りで声が震える。
宮城県警亘理署は20日、亘理町吉田須賀畑で5月に見つかった女性の白骨遺体が室町時代(14~16世紀)の人骨だったと発表した。外部の研究機関が、考古学で用いる「放射性炭素年代測定」を用いて死亡時期を割り出した。 カルシウム成分を含む砂地などでは酸性土壌が中和され、骨が分解されずに残るケースがある。少なくとも400年以上前の遺体と判明し、同署は「事件性は問えない」とする文書を検察庁に送付。遺体を引き渡された町は、関係機関などと協議して対応を決める。 遺体は5月25日、太陽光発電所用地造成現場で整地中の作業員が発見した。身長150センチ前後で30~50歳の女性とみられ、全身の骨がバラバラの状態で見つかった。現場は海岸から内陸側に約600メートルで、東日本大震災前までは住宅があった。津波被害を受けて、災害危険区域に指定された。工事で地盤が震災前より1メートル前後削られていた。 町郷土資料館によると
職員の机に残されたとされる書き置きなど。センター長の手書きとみられる文字で「ボケが!!」などと記されていた 山形大xEV飯豊研究センター(山形県飯豊町)の職員3人が今年3~5月、センター長の男性教授からパワーハラスメント(パワハラ)を受けたとして相次いで退職した問題で、同大職員組合は9日、センター長が職員に残したとされる侮辱的な書き置き類4枚の画像を公表する一方、職員に浴びせていた暴言の内容を明らかにした。職員は組合を通じ、大学の公式な謝罪を求めているという。 組合によると、4枚は昨年9月ごろ、職員の机の上に置かれるなどしていた。いずれもセンター長の筆跡とみられ、このうち一つはコピー機選定について「誰が選んだ」「ボケが!!」「遅くて使えん」と書き殴られていた。 さらに、筆記具がそろっていないとして職員を「役立たず」と罵倒する書き置きや張り紙の位置が悪いと叱責(しっせき)する書き込みもあった
競り合いに敗れ、支持者に頭を下げる鎌田氏。共闘を組んだ野党幹部も見守った=23日午前1時30分ごろ、仙台市泉区の事務所 22日投開票の衆院選は、県内6選挙区のうち自民党が5議席を維持し、野党は民進党系無所属の1議席にとどまった。政界再編に翻弄(ほんろう)され、足場を固めきれなかった野党。分厚い組織戦を展開し、逃げ切った自民。政党の浮沈を懸けた戦いの結末を追った。(衆院選取材班) <岡本に譲れ> 希望の党が直面した失速と、日増しに強まる立憲民主党への追い風は、誰も読み切れなかった。 「解散直前に野党の混乱ぶりを露呈したのが敗因。力及ばず申し訳ない」 23日午前1時半、宮城2区に無所属で立候補した元議員鎌田さゆり(52)は唇をかんだ。自民党前議員秋葉賢也(55)に、わずか1316票届かなかった。 「鎌ちゃん、本当にごめん」。民進党県連代表の桜井充が駆け寄った。1区では22日午後8時、立民新人岡
<衆院選岩手>自民・丸山氏「相手候補に投票する人は脳がおかしい」 自民党の丸山和也参院議員は19日夜、岩手県一関市であった衆院選立候補者の個人演説会で「相手候補に投票する人は脳がおかしい」などと発言した。 応援弁士として演壇に立った丸山氏は相手候補に投票する有権者を「認知症と言ったら怒られるけど、判断力、脳がおかしいとしか言えない」と批判した。演説会後「言い過ぎたかもしれない」と釈明した。 演説会には約250人の支持者が集まった。
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