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ブックマーク / blog.livedoor.jp/route408 (5)

  • 大村智博士にノーベル生理学・医学賞 : 有機化学美術館・分館

    10月6 大村智博士にノーベル生理学・医学賞 カテゴリ:雑記医薬 さて今月16日、筆者の新刊「世界史を変えた薬 (講談社現代新書)」が発売になります。タイトル通り、モルヒネ、キニーネ、麻酔薬などなど、世界の歴史と医薬の関わりについて書いたです。興味のある方はご覧いただければ幸いです。 さてこのの最終章で、医薬の開発には長らくノーベル賞が出ていないという話を書きました。1950年代くらいまでは、いくつもの医薬がノーベル賞の対象になっていますが、その後は1988年のBlack, Elion, Hitchingsらが唯一の例となっている――という内容です。 と、そのが出る直前に、久方ぶりの医薬品開発に対する授賞が決まりました。大村智、ウィリアム・C・キャンベル、屠呦呦の3氏に、2015年のノーベル生理学・医学賞が贈られたのです。特に大村先生の授賞は、医薬品研究者出身、かつ東京理科大の後輩に

    大村智博士にノーベル生理学・医学賞 : 有機化学美術館・分館
    kaos2009
    kaos2009 2015/10/06
  • 粉塵爆発のこと : 有機化学美術館・分館

    6月30 粉塵爆発のこと 27日、台湾でイベント中に起きた爆発事故は、多くの怪我人を出す大規模なものであったようです。イベントは、コーンスターチに各種の色を着けた粉を客席に向けて噴射する「カラーパーティー」と呼ばれるもので、この粉が爆発を起こしたものと見られています(動画)。 こうした、着色した粉を用いるイベントは、「Color run」などの名でブームとなっており、世界各国で行われているようです。日でも毎月のように開催され、多くの参加者が詰めかけています。 チリで行われたカラー・ラン しかし、なぜこの台湾のイベントでのみ爆発が起きたのか、どこの台所にもあるコーンスターチがなぜ爆発炎上したか、おそらくいろいろな条件が重なってのことだったと思われます。 粉塵爆発は、文字通り粉末状の物品が爆発することです。爆発しうる粉末の種類はいろいろで、小麦粉や砂糖、木やアルミニウム、コピー機のトナーなど

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    kaos2009 2015/07/01
  • 天然に存在した意外なもの(1) : 有機化学美術館・分館

    3月8 天然に存在した意外なもの(1) 化学者はこれまで、ありとあらゆる手法でさまざまな物質を混ぜ合わせ、自然界にはないたくさんの物質を作り出してきました。プラスチックや各種半導体など、我々の生活を支える物質も、天然には存在しなかったものです。 しかしやはり自然とは奥深いもので、人間が人工的に作り出したとばかり思っていたものが、実際には昔から天然にも存在していたというケースは少なからずあります。今までにも、ブログでいくつかそうしたケースを取り上げてきました。中には、人工の医薬品が天然の植物から見つかったと思ったら、実は使いすぎによる汚染のためだった、なんてお話もありました(「たゆたえども沈ます」さんの記事)。 しかし、どう見ても人工物としか思えない、フッ素を含んだ抗がん剤である5-フルオロウラシルの誘導体が、実際に天然から見つかった例もあります(論文)。やはり自然とは計り知れないものです

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    kaos2009 2015/03/08
  • 安息香酸のこと : 有機化学美術館・分館

    5月25 安息香酸のこと 某ミュージシャンの覚醒剤使用騒動に伴い、「アンナカ」という言葉がマスコミに流れるようになりました。アンナカは「安息香酸ナトリウムカフェイン」の略称ですが、単独の化合物名ではありません。興奮剤であるカフェインに、溶解性を上げるための安息香酸ナトリウムを混ぜたもので、これ自体は別に違法なものではありません。処方箋さえあれば販売可能ですが、最近ではあまり使われない医薬品のようです。ただし昭和の時代には、覚醒剤の混ぜ物あるいは代用品として出回ったことがあるとのことです(参考:弁護士小森榮の薬物問題ノート) カフェイン このニュースを見た人から「安息香酸って不思議な名前だけど、なんだろう」という声があったので、ちょっとその話を書いてみます。化学者にとってはおなじみの名前ですが、由来を知っている人は少ないのではないでしょうか。 安息香酸の構造は下図に示す通り、ベンゼン環にカル

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    kaos2009 2014/05/25
  • ノーベル化学賞にR. Heck・鈴木章・根岸英一の3氏 : 有機化学美術館・分館

    10月7 ノーベル化学賞にR. Heck・鈴木章・根岸英一の3氏 ついに、と言っていいと思いますが、クロスカップリング反応にノーベル賞が出ました。5年前、「そろそろ出るかな」と思ってこちらのページを書いたのですが、これが今ごろになって効いてきて、今日は筆者の元にも晩飯をべるヒマもないくらいに取材が殺到しました。先ほどラジオでしゃべり、明日もテレビ東京などの取材を受けることになりました。まあちょっとしたバブルというか、嬉しい悲鳴というところでしょうか。 「ノーベル賞は、個人でなく分野に与えられるものだ」という言葉があるそうですが、今回の「パラジウム触媒によるクロスカップリング反応」はまさに命中の命、有機化学で出るならここだろう、と思える分野でした。鈴木-宮浦カップリングの解説ページで述べた通り、この反応の用途は医薬・殺菌剤・液晶・有機ELなど多方面に及び、医薬だけを取っても年間数千億円

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    kaos2009
    kaos2009 2010/10/07
    ノーベル賞をもらえなかった他の研究者の功績も解説してほしい。研究史ってどの分野でも面白いから。
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