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ブックマーク / sunaharay.hatenablog.com (5)

  • 民主主義を装う権威主義 - sunaharayのブログ

    東京大学の東島雅昌先生から、『民主主義を装う権威主義-世界化する選挙独裁とその論理』をいただきました。ありがとうございます。こちらは、東島さんが英語で書かれたThe Dictator's Dilemma at the Ballot Box: Electoral Manipulation, Economic Maneuvering, and Political Order in Autocracies をもとにしているものですが、日語では権威主義の歴史に関する説明なども加筆されているということです。東島さんは、権威主義体制の研究で国際的に活躍されている比較政治学者ですが、書は権威主義体制の分析でありつつも、現在世界的に「民主主義の後退」が叫ばれる中で、民主主義国の人々にとっても極めて示唆に富むものになっていると思います。 書で扱っているのは、権威主義体制における「選挙のジレンマ」、つま

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    kaos2009
    kaos2009 2023/04/13
  • 日本は「右傾化」したのか - sunaharayのブログ

    宣伝ですが,小熊英二・樋口直人『日は「右傾化」したのか』慶應義塾大学出版会,に「地方議会における右傾化-政党間競争と政党組織の観点から」という論文を,秦正樹さん・西村翼さんとの共著で寄稿しました。ヨーロッパを中心に,右翼政党が進出するメカニズムについての先行研究を整理したうえで,日の地方議会で同様に右翼勢力が進出のような現象がみられるか,見られるとしたらなぜなのか,について議論したものです。対象になっているのが2015年以降なので,「進出するようになった」といった時系列な変化について十分に扱えているわけではないですが,地方議会での審議から右翼的な言辞が交わされている傾向を持つ地方議会・議員がなぜ生まれるようになったかについて考えた感じです。 対象にしたのは大阪維新の会という「右翼」と見られがちな新党が参入している大阪府下の(政令市以外の)市です。仮説としては,(1)政党間競争→右翼とさ

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    kaos2009 2020/10/13
  • 沖縄住民投票雑感 - sunaharayのブログ

    2月末に予定されている沖縄県の県民投票が非常に難しい状況になっている。地方制度と住民投票のそれぞれについて研究をしてきた身からするとややこしいけど非常に興味深いところでもある。 事実関係でいうと,2019年沖縄県民投票 - Wikipediaが端的にまとまっている 市民グループ「『辺野古』県民投票の会」が2018年5月、県民投票に向けた署名集めを開始。9月、必要数の約2万3千を大幅に上回る92,848人分を集めて直接請求を受けて、沖縄県が沖縄県議会に提出し、10月26日に可決、10月31日に公布された住民投票条例に基づくものである。条例では公布の日から起算して6ヶ月以内に実施することが定められており、告示日を2019年2月14日に、投開票日を2月24日に設定した。 この住民投票に関する補正予算案が、沖縄県市町村の12月議会において提案されたが、一部市町村議会で予算案が否決。全市町村で実施で

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    kaos2009 2019/01/16
    “たださらに難しいのは,これが「アリ」とされてしまうと,今度は仮に国が国民投票をやるときに自治体に事務委任をすることになるわけで,同じように拒否する自治体が出てきたらどうするんだろうと。数が少なければ
  • 『徹底検証 日本の右傾化』 - sunaharayのブログ

    塚田穂高先生に『徹底検証 日の右傾化』を頂きました。どうもありがとうございます。もう3刷りなんですね!主に社会学者・政治学者が書かれたところと,塚田先生がご執筆のところを中心に拝読いたしました。ジャーナリストや運動家の方々のところも興味深いのですが,読んでる印象としては,少し結論を急ぎ過ぎていて,ちょっとついていけないところを感じたのも事実です。14章で右派の「陰謀論」について書かれているところがありますが,「自説に対する反論があること」と「自説が広く受け入れられないこと」が陰謀論の特徴であるとすれば,それがそのまま当てはまるような章もないわけではないように思ったり…。しかしそういった方々も含め,多様な角度から議論できる執筆者を広く求めて一冊のにされた塚田先生のご尽力はとても優れたものだと思います。 個人的には,竹中先生の議論(第6章)に近い印象を持っています。つまり,政治家の方は先走

    『徹底検証 日本の右傾化』 - sunaharayのブログ
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    kaos2009 2017/05/07
    “左派ナショナリズムが国家社会主義的に「右派」の方にからめとられているという理解なのかもしれませんが。,対抗軸としては「自由」の強調になるように思いますが,これも新自由主義への嫌悪感で難しい”
  • 『市民を雇わない国家』 - sunaharayのブログ

    東京大学の前田健太郎先生の博士論文。非常に勉強になった。基的には日を中心とした丁寧な事例研究を通じて、公務員の数がどのように決まっているのかという問題を議論するもの。最後のところでは、計量分析の成功研究についての再現を使った分析をしていて、これは良い試み。実際のデータを追いかけると、有意とされている「独立変数の効果」というのがまあそれほど大したことないこともわかるし、再現を通じて分析される方はドキドキするかもしれないけど、データを公開して広く分析してもらうというのはありがたいことだろう。 書の主要な主張をざっくり言うと、日公務員数が少ないのは早い時期から行政改革が行われたからだ、ということである。稲継裕昭先生や西村美香先生の公務員制度研究を踏まえて、それに続く研究として位置づけられることになるだろう。これまでの研究が、実態分析や歴史的経緯の跡付けをメインにしていたのに対して、

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    kaos2009 2014/10/17
    なぜ日本の公務員数が少ないのか“民間準拠でガンガン公務員給与を挙げようとしてくる人事院勧告制度があるから、給与抑制ができなくて定員を絞るようになった”
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