家族の介護をする子どもや若者(ヤングケアラー)たちが抱える課題に光を当てようと、大阪府内の高校生約5千人を対象に行った実態調査の結果が、このほど京都市で開かれた研究会で報告された。5.2%に当たる272人のヤングケアラーが存在し、うち半数近くが小中学生の時から介護を担っていることなどが明らかになり、研究者らが適切な支援の必要性を再確認した。 ■「ほぼ毎日」45% 調査は、大阪歯科大の濱島淑恵准教授と関西学院大の宮川雅充准教授らのグループが2016年1~12月、大阪府の公立高10校で実施、約5200人から回答を得た。 ケア(介護)を要する家族がおり、自分がケアをしていると答えたのは272人。ケアする相手は祖母129人、祖父61人、母55人と続く。ケアの内容は家事が最も多く、次いで力仕事、外出時の介助・付き添い、感情面のサポートなどが挙がり、直接的な介護だけでなく幅広いケアを担っていることが分