素晴らしい, いや, 抜群に面白い本だった。 こういうのって歴史物語って言うんだろうか。 これは法学の本やその解説書ではないし, 歴史の本ともちょっと違う感じ。 『〈海賊版〉の思想』 は「海賊出版者」アレクサンダー・ドナルドソンを軸とした (サブタイトルにもあるとおり)「18世紀英国の永久コピーライト闘争」の物語である。 (こんなこと書いて著者の方が気を悪くされたらゴメンなさい) 私はあらゆる歴史(観)はすべからく歴史物語だと思っている。 史実だけを追っていては見えないものもある。 それを見えるようにするためには史実同士を繋ぐ「物語」を編む必要がある。 だから100人いれば100通りの歴史(観)がある。 『封神演義』 のまえがきで書かれているとおり 「歴史とは現実に何が起こったかではない。何が起きたか、と人々が信ずることだ」 である。 でも今回は「永久コピーライト闘争」を切り口とした 『〈
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