今回の演奏会の中曲はオペラアリア集。そこでテノールのために先方が選んだのがこの曲です。最近は、何かと聞く機会の多いこの曲、プッチーニの最後の作品「トゥーランドット」の中のナンバーですが、実際のオペラの中ではどのような状況で歌われるのでしょうか。例によって大まかなあらすじから。 中国の王女トゥーランドット姫は、不本意に殺された祖先の怨念をトラウマ(というのかな?)にもっているため、愛や温かい心を知らず、自分に求婚する若者には不可解な謎を出して、それが解ければ結婚するが、解けなければ首をはねるということを繰り返しています。もちろん全問正解など出るはずもなく、今日も一人ペルシャの王子が犠牲になるところです。そこに居合わせたのが、今では祖国を追われている身のダッタンの王子カラフ。群集の中に父親の元国王と侍女のリューの姿を見つけ、再会を喜び合います。リューはひそかにカラフに思いを寄せています。 バル