「少子化解決のために、子どもを3人産んでください」。 近年、若い夫婦に対する政治家のこんな発言が物議を醸すことがあります。確かに少子化を何とかするには産むほかなく、解決を焦って口にしてしまうのでしょう。批判の的になり、ネット上では「政治家なら産めと指示するのではなく、産みたくなるような社会を作るべきだ」といった社会学的な指摘も見られます。 しかし、この記事では視点を変えて、数学的な観点から“子ども3人産んで発言”の問題を挙げたいと思います。 結論から言いましょう―― おそらく日本の若い夫婦が子どもを3人ずつ産んだとしても、人口は増えません。 え、そんなバカなと思うかもしれません。もちろんある条件を満たせば増えるのですが、条件によっては増えません。そして現在の日本は“増えない条件”を満たしている可能性が高いのです。簡単な数式を使って、それを証明してみましょう。 ライター:キグロ 5分間で数学