ノストラダムスやY2K問題などが世間を賑わせた西暦1999年、スーパーファミコンからプレイステーションにメインプラットフォームを移したゲームソフトメーカーのスクウェア社は、円熟の時代を迎えていた。 この年、スクウェア社は同社の人気作品である、「ファイナルファンタジー」シリーズ、「サガ」シリーズ、「聖剣伝説」シリーズ、「クロノ」シリーズ、「フロントミッション」シリーズ、「パラサイト・イヴ」シリーズの最新作などを一気にリリースし、1年間で合計500万本を超えるソフトの販売本数を記録している。 ハリウッド映画版「ファイナルファンタジー」の制作もこの頃進行しており、ゲームソフトメーカーという枠を超え、最新のデジタルメディアコンテンツを生み出す企業として名を馳せていた時代だ。 そんな華やかな時代のスクウェア社が、約30人という当時の規模としては小さなチームで開発をし、今から丁度20年前の1999年1