タケ×モリの「誰も知らないJ-POP」 時代が変わったと思わされることは日常的に無数にある。インターネットや携帯電話などの通信手段や交通手段。街の様子や食生活。すでに20年前くらいのことですら思い出せない。 そうした目に見えること以外にも「物事の評価」がある。美術などの例を待つまでもなく当時はほとんど顧みられなかった作品が再評価されて光が当てられてゆく。 J-POPでそうした傾向が顕著になったのはこの10数年だろう。70年代のアルバムが「埋もれた名盤」として取り上げられるようになった。 松任谷由実のツアーの音楽監督として知られるキーボーディスト、武部聡志がプロデュースする「100年後に残したい名盤のDNAを伝える」コンサート「SONGS&FRIENDS」の二回目で取り上げる小坂忠のアルバム「HORO」(ほうろう)もそんな一枚だ。武部聡志は、こんなコメントを出している。 「このアルバムが発売