津軽こけし館に飾られたジャンボこけしに見入る女性=青森県黒石市 【須田世紀】こけしはおじいさんたちが買い集めるもので、薄暗い戸棚にズラリと並んでいる――。そんなイメージをいまだに持っていませんか。軽やかに、おしゃれに。東北を代表する伝統玩具の楽しみ方は今、女性たちによって広がりつつあります。 湯治場のお土産品として江戸時代から親しまれてきたこけし。昔ながらの形式を引き継ぐ東北のものは「伝統こけし」と呼ばれる。60〜70歳代の男性マニアグループがバスをチャーターしたり、車に乗り合わせたりして買いあさる。そんな風景が主流だったこけしの聖地に新風が吹いている。「こけ女(じょ)」の台頭だ。 全国のこけしを展示・販売する津軽こけし館(青森県黒石市)の山田拓郎さん(29)によると、こけ女は「30歳代を中心としたこけしファンの女性」。主に関東近辺で3年ほど前から増えだし、ネット上でそう呼ばれるよう