2008年10月12日 【書評】茗荷谷の猫 今朝10月12日(日)の読売新聞朝刊に、 木内昇さんの『茗荷谷の猫』の書評が掲載されました。 評者は、精神科医の春日武彦さん。 すばらしい書評を書いていただているので、少し引用します。 (全文は後日「YOMIURI ONLINE 本よみうり堂」に 掲載されると思いますので、ぜひご覧ください) この寂しさ、そして喪失感とそれでもなお残っている 夢の断片の切実さを十分に描き切っているところに、 本書の深い価値がある。 どこか微妙にバランスを崩すようにそれぞれの短編は作られ、 しかしそれらが集合することで、 取るに足らないけれども痛切な心情の連鎖が 鮮やかに浮かび上がってくる。 もしかすると十年以上も経ったある日、 何かの連想から本書の中の情景が 不意打ちのようにして蘇ってくるかもしれない―― そんなことを思わせる不思議な力を秘め