携帯型ゲーム機では、任天堂が2011年から展開した「ニンテンドー3DS」の世代までスタートボタンが残っていた。これは「ゲームボーイアドバンス」以降の任天堂製品が、いずれもひとつ前の世代の機種とのソフトの互換性を保ったという事情も大きい。しかしこちらも2017年発売の「Nintendo Switch」の台頭により、スタートボタンの存在感は急速に薄れることになった。 これらの動きの背景のひとつとして、そもそもスタートボタンのない携帯電話やスマートフォン、つまりモバイルゲームの市場の台頭を挙げることもできるだろう。もっとも、それらのせいにするのはおかしいとの意見もあるかもしれない。家庭用ゲーム機でも、モバイルゲームの隆盛より前から、スタート以外のボタンでもゲームを始められる作品がかなりあったのは確かだ。 するとスタートボタンは、もっと早くになくなってしかるべきだったのか。進化を続けるゲーム機に、