西宮、宝塚両市にまたがる人気のハイキングコース、JR福知山線廃線跡(約5キロ)について、JR西日本が西宮市に管理などを打診したところ、財政難を理由に断られていたことが分かった。打診のきっかけは昨年起きたハイカーの転落死亡事故。JR西は「安全に責任が持てない」と封鎖も検討したが、ハイカーの反対などで断念。暫定措置として転落防止用の柵などを新調した。(木村信行) 福知山線は1986年、複線電化に伴い生瀬-道場駅間が現在の線路に付け替えられ、旧線は廃止された。 貴重な植物が残り、美しい四季の変化を楽しめる武庫川渓谷沿いだったことから、跡地利用がなかった生瀬-武田尾間はハイカーが次第に増加。98年には宝塚市が武田尾駅から南約1キロの廃線跡をJR西に無償で借り、自然公園「桜の園」として整備したことから、ハイキングコースとして人気が高まった。 西宮市側の約4キロは現在もJR西が管理しており、立ち入り禁