第三セクター、北近畿タンゴ鉄道(KTR)の赤字問題で、府と兵庫県、沿線7市町が負担を分担している同社への運営助成費などについて、府が要請している今年度の負担割り当てに兵庫県が応じていないことが分かった。同県の応分負担拒否は3年連続。府は「説得を続ける」と話している。 KTRは90年度以降、単年度5億円前後の経常損失を計上。今年度は過去最高額だった09年度の7億1600万円を超え、8億円になる見込み。府は09年度から、基金に運営助成費などの名目で積み増し、実質的に補填に充てている。 兵庫県、豊岡市には計4400万円の応分負担を要請。豊岡市は2分の1の2200万円の拠出を決めたが、兵庫県は「維持・整備費」名目でこれまでと同額の1000万円分しか応じていない。自治体による負担に懐疑的なことと、負担割合のルールが明確でないことを理由に挙げている。【入江直樹】