福井県福井市と大野市を結ぶJR越美北線について、JR西日本が秋のダイヤ改正で減便を検討していることが5月19日分かった。北陸新幹線金沢―敦賀間の開業を2024年春に控える中、沿線には一乗谷朝倉氏遺跡(福井市)や越前大野城(大野市)など観光名所が点在するだけに、大幅減便となれば観光戦略にも影響しそうだ。JR西は小浜線の減便を検討していることも明らかになっている。 越美北線の減便の検討対象は、福井―越前大野間の18本のうち乗客数が少ない12本と越前大野―九頭竜湖間の全9本で、全体の8割近くに相当する。確定ではなく、効率的な車両運用などを検討した上で方向性を取りまとめ、7月に公表する予定。 新型コロナウイルス感染症の影響により、JR西管内の各路線は利用者が激減。大幅な赤字に転落し、収益性の低いローカル線の維持が困難になっていることが背景にある。 JR西は、大野市と結ぶ乗車券類の委託販売契約を解除