わあーと大声をあげて泣く子どもの姿を、街角であまり見かけなくなってきた。少し前までは、電車の中でも、お店屋さんの店頭でも、子どもはよく泣いていた。 「あのおもちゃが欲しい」「おなかがすいた」「まだおうちに帰りたくない」……。泣くことは、子どもの大事な自己表現であり、自分の思いを、親や周りの大人に訴える唯一の手段なのだと思う。 一方、親のほうは、なだめたりすかしたりしながらも、どうしたって子どもの要求をかなえることができないときは気がすむまで泣かせておいた。「欲しいのねー、でも今日は買わないよー」。やがて子どもは泣き疲れて眠ってしまったり、何で泣いているのかも忘れてしまったり。 その親子のやり取りに、周囲の大人たちは寛容だった。「子どものあたりまえの姿だよ。よくあることさ」「泣いてわめいて、子どもは成長していくのよ。順調に育っているわよ」。ダダをこねる子どもへも親たちへも、優しいまなざしを送
◇与良正男(よら・まさお=毎日新聞論説委員) 先日、ラジオの深夜番組に出演していて改めて驚くことがあった。 ラジオのリスナーから電話やメールで意見を募集し、その何人かと出演者が直接電話で話すという趣向の番組である。この夜のテーマは「あなたは自民党の野党としての戦いぶりを評価しているか」だった。 その前夜から未明にかけての衆院本会議。中小企業向け融資や住宅ローン返済猶予を金融機関にうながす臨時措置法案を自民、公明両党が退席するなか、民主党など与党側が強行採決した直後だっただけに、もう少し、民主党への反発や批判の声が強いと私も思っていた。ところが、反応は違った。意見を寄せた人の大多数が「自民党を評価しない」と、まるで冷淡だったのだ。 ◇攻め手に乏しい自民 自民党は対決型を目指すべきか、政府法案に対し是々非々の態度で臨む健全野党を目指すべきか、といった路線選択以前の話なのだろう。目立ったのは「自
政権発足1カ月に合わせて95兆円超という史上最大規模の10年度予算概算要求をまとめたが、厳しい経済情勢を踏まえ、一転して削り込みへと突き進んだのが鳩山政権2カ月目の姿だった。そこでは衆院選マニフェスト(政権公約)関連予算も「聖域」ではなくなった。「めいっぱい膨らませた風船を割れないようにいかに空気を減らすか」。政府関係者はこう漏らす。マニフェスト実行に向け修正を迫られる場面が相次いだ。 ◇低税収で予算縮減 小沢氏肝いり「戸別所得補償」も対象 「戸別所得補償が相当削られそうだ。力を貸してくれないか」。山田正彦副農相は19日、民主党の奥村展三総務委員長に相談を持ち掛けた。山田氏は18日、農業者戸別所得補償(概算要求額5618億円)の事業内容や金額の算定根拠について菅直人副総理兼国家戦略担当相のヒアリングを受け、厳しい追及ぶりに危機感を覚えた。 戸別所得補償は小沢一郎幹事長の肝いり事業だ。小沢代
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