野町 和嘉(写真家) グランプリ「輝く光景」は切り口が新鮮で、アップやロングを織り交ぜた組み方もうまい。ネイチャー部門の「2年7ヶ月後の震災の海」は努力賞。震災直後から海中を記録し続けているだけに、もう少しインパクトがほしかった。ピープル部門は残念ながらずば抜けた作品なし。世界へ羽ばたくためのジャンプ台を用意した、ナショナル ジオグラフィック日本版の思いにぜひ応えてほしい。 中村 征夫(写真家) 「輝く光景」は光に焦点を当てた力作。2種類のホタルの生態の違いや、桜島噴火の瞬間をよくとらえている。「Fly Away」も、鋭い観察力で自然の一部を切り取った作品。波紋によって生き物の動きが伝わってくる。ピープル部門は全体にアクションに乏しく、まとまり過ぎた印象。光やアングルの違い、表情の変化などを追い、一つのテーマにじっくり取り組んだ作品を期待したい。 ティム・レイマン(写真家) グランプリ作品