IISの歴史は、「セキュリティ強化と堅牢性向上の歴史」と言い換えることができるかもしれない。その一環として、IIS6.0から導入されたのが、「ワーカープロセス分離モード」だ。今回は、このモードを取り上げよう。 ワーカープロセス分離とは? ワーカープロセス分離モードを一言でまとめると、「Webサーバ上で動作する各種のアプリケーションをそれぞれ独立したメモリ空間で動作させるもの」ということになる。メモリ空間がアプリケーションごとに分かれていれば、どれか1つのアプリケーションがクラッシュしても、他のアプリケーションを巻き込まずに済み、結果としてシステム全体の安定性が向上するという理屈だ。 また、アプリケーションが他のアプリケーションのメモリ空間に勝手にアクセスできなくなるので、安全性も向上する。実行権限がアプリケーションプールごとに別々に設定されることから、どれか1つのアプリケーションが乗っ取ら